1/1
記事
小汚い地下室で1人の男が新聞を読んでいた。
男の見つめる新聞にはデカデカとこんな記事が載っていた。
【またしてもウィルの仕業か!?銀行から謎の男が約2億円を盗み出した!】
男は新聞に目を通すと無表情のまま新聞を床に投げ捨て
「さて…出掛けるかな…。」
と呟くと立ち上がった。
この男こそ今、世間を騒がせている怪盗ジョン・ウィルである。
ウィルは2億円の入った大きなスーツケースを車に乗せると、ある場所へと車を走らせた。
ウィルがやってきた先は武器屋。
ここの店主とは古い付き合いである。
ウィルが静かに店内へ入ると店主、マーク・デジルは興奮しながら近づいてきた。
『よぉ、ジョン!久しぶりだなぁ!今回も派手にやったんだってな!?』
「俺はそこら辺のコソ泥とは違うんだ。派手に盗んだりはしない。」
『はっはっは!悪い悪い。今日は買い物か?』
「あぁ、銃をもらいたい。」
『何が欲しいんだ?』
ウィルはそう聞かれうーんと少し考えた。