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『醒めない夢』  作者: 設楽理沙


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15/82

『醒めない夢』15

15.


~深山康文と果歩の結婚生活 ⑫

     

 不幸中の幸い?



 結果的に夫の職を失わせることになったが

私に後悔はなかった。



 若い女の子とずっと関係を持たれたままモヤモヤしながら

暮らすよりずっとましだ。



 私の知りうる限り、初めての浮気だし異国の地でのこと

魔が差したのだと思った。


 ううん、魔が差したのだと思いたかった……

思い込もうとした。


 こんなことをされてもまだ、私は夫のことを嫌いに

なれなかったから。



 弁護士さんから言われたことが耳に残ってる。



 「奥さん、相手の女と手を切らせる為とはいえ、今回

ご主人の退職が引き換えになってしまい落胆も半端ないかも

しれませんが……私はまだまだ良かったと思いますよ、この

結果について。


 実際会社の要望に従ってさまざまな国に配置させられる

商社マンにはこの手のトラブルは世間で知られているよりも

ずっと多いんですよ。


 そしてあちらの若い女性との遊びが遊びで終わらず

悲惨な結末を迎えて人生を某に振った商社マンが

ごまんといます。


 深山さんの場合は奥さんが比較的早期に気付かれて

しかも証拠もぐうの音も出ないほどしっかり押さえられて

いて解決まで持って行くのが簡単でしたからね。


 相手の女に子供でもできてしまってたら、更に混迷を

深めてましたでしょうし。


 ま、こんな言い方は慰めにもならんでしょうけど、それでも

やはり不幸中の幸いでしたね」



 その時に聞いたのだけれど、夫の会社に(突撃)したのは

私だけではなかったようでこれまでに過去3回程同じようなことが

あって、最悪だったパターンは、現地の女性(女の子)が本気に

なってしまい、妻が気付いて弁護士事務所に駆け込んだことで

男から別れ話が出ると、自殺してしまったのだとか。


 その時は会社がその男性社員に相当な懲罰を

与えたらしい。


 懲戒解雇はもちろんのこと、企業イメージを損なわせ

損害を蒙らせたので、慰謝料取られた上での首だった

そうな。






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