表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

84/116

68 つよつよミミックの部屋移動(ハコザキ視点)

 困った事になったな……。

 ボク達はエスペランサさんを仲間にしたのだが、彼女はいきなり部屋を移動すると言い出した。

 どうやら彼女の言い方では、自分はブラックカードを持っていてその中には二億ユーロ入っているからボク達が一生遊んでも使いきれない程持っているという話だ。


 エスペランサさんは僕たちの止まっているホテルのエコノミーの部屋からロイヤルスイートルームに移動すると言い出した。


 この部屋の金額は一泊50万円!!


 今のボクの持ち金だと一週間いられない。

 確かにモンスター退治の助成金とブイアバターの配信での投げ銭を合わせれば以前のボクの収入の十倍以上だが、それでもこの部屋の宿泊料で考えるとあっという間に無くなってしまう。


 エスペランサさんはよほど世間知らずなのだろう。

 カード以外の支払い方法を現物で出来ると思ったようだ。

 彼女はとても高価そうな首飾りを取り外し、コレで部屋代を払おうとした。


 ——確かにそれなら十分ロイヤルスイートでもお釣り返ってくるけど、それを現物で払えるわけないでしょ!!——


 ダメだ、この連中。

 まともにこの世界の金銭感覚があるのはボクだけみたいだ……。


 ボクはミミックのボックスに留守番をさせてエスペランサさんの首飾りやアクセサリーを売る為に街に出かけた。


 えっと、宝石の高価買取なら……恵比寿屋か、トレジャーボックス、あるいはチケット安売り王かな。

 あ、シチヤとかゾウ兵ってとこもあったか。


 とりあえずは全国チェーンの恵比寿屋にしておこう。


 ボク達は恵比寿屋の都内の支店に行ってみた。、


「買取をお待ちの箱崎様ー」


 ボク達が呼ばれ、買取の査定が始まった。


「こ、コレはとても貴重な品かと。どこでコレを? まさか、盗品ではありませんよね?」

「はい、彼女はボクの遠い親戚なのですが、お婆さんがお亡くなりなられてその肩身として受け取ったものなのです。ですが東京で部屋を借りるにはお金が必要でしたので……」

「ハコザキ様、わたくしお祖母様なんておりませんわよ」


 お願い、エスペランサさん、少し黙ってて下さい!!


「ねぇ、ハコザキ、アタシこの店気に入ったわぁ。アタシの大好きなキラキラ光る石がたくさんあるのよぉ!」


 アルカちゃん、お願いだからガラスケースに身体を乗り出して覗き込まないで……。


 ボク達は不審に思われたのだろうか?

 その後査定が終了した。


「箱崎様、大変申し訳ございませんが、当店ではこの品物をお買取させて頂く事は出来ません。お越しいただきましたのに大変申し訳ございませんでした」


 やはりダメだったか……。

 たぶん盗品と思われたか、さもなくば偽物と思われたのだろうか……。


 ボク達はその後も色々な買取専門店に行ったが、どこの店も結果は同じだった。


 散々歩いたボク達は、足で探すのを諦め、スマホから調べたネット掲示板でDプレイヤー御用達のアングラな買取屋がある事を調べた。


「ここなら! 行ってみよう」


 ボク達が訪れた場所は買取屋とは書いておらず、占いの館シャンツーと書かれていた。


 中に居たのは口元をヴェールで隠した胸の大きくスタイルの良いアジア系の綺麗な女の人だった。


「アラ、お兄サン。どうしたノ? そう、その二人のどちららと付き合えばいいかの恋の相談ネ。ウチは高いけド、確実に当たるヨ。1時間一万円だけど払えル?」

「いいえ、ボクは……箱の中身を占って欲しくてここにきました」


 ボクの言葉を聞いた占い師のお姉さんの表情が変わった。


「貴方、それをどこで聞いたのかしラ? ウチは信用できる相手としか取引をしないんだけド。それを知った上でここに来たのかしラ?」

「ハイ、ここの事は他の人には教えません。かならず約束します。


「そウ。わかったワ。それでは箱の中身を見せてもらえるかしラ?」


 ボクはエスペランサさんの首飾りを占い師のお姉さんの前に差し出した。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
「面白い!」「続き読みたい!」など思った方は、ぜひブックマーク、下の評価を5つ星★★★★★よろしくお願いします! していただいたら作者のモチベーションも上がりますので、更新が早くなるかもしれません! ぜひよろしくお願いします!

ゆーたん(たけのこ派)

別作品です、こちらもどうぞよろしくお願いします。
双子が姉妹の令嬢として再度生まれて人生を入れ替えてやり直す話です

運命のゆりかご・生き別れの双子令嬢は猫に導かれ互いの人生をやり直す



魔族の男がポンコツ女達に振り回されるギャグです

魔王軍最強触手幹部 左遷先の不毛の地で困窮する食糧事情を解決、なし崩しに出来たハーレムで本土に逆襲大作戦!!

元ゲームクリエイターが転生して救世主になるファンタジーです

『転生クリエイターのマップチェンジャー』圧倒的な魔力でチート能力を使い一瞬で天変地異を巻き起こす元ゲームクリエイターの転生者はハズレスキルの地面作成(マップチェンジ)を使いこなし救世主となる!

改心したワガママ令嬢が人生をやり直す話です。

ワガママ令嬢は挫けない 〜傾国の悪妃として処刑されましたが、今度こそ誰もに愛されるよう努力します〜

ロボアニメの悪役に転生してしまう話です。

子供の頃見ていた合体巨大ロボアニメの超絶不人気外道悪役に転生してしまったエンジニアの俺が生き延びる為に!? 残り四十三話で死亡フラグを叩き折れ! とにかく非人道計画は絶対回避で全力アピールすべし!

― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ