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66 つよつよミミックのねじ切り(ハコザキ視点)

 ボクとアルカちゃんはミミックのボックスの命令でイケメン冒険家村田の逃げた後を追いかける事になった。


 まあアイツは十中八九、鬼神会の五十鈴の所に逃げ込むだろうな。

 あんな姿で警察に行ったら職質喰らう上に間違いなく未成年誘拐の容疑者確定だ。

 そうなるとアイツが逃げ込めるのは間違いなく鬼神会のアジトだけだ。


 ——なるほど、そういう事か!——


 ボクはボックスがあえてイケメン冒険家村田と魔術使いの田部井を見逃した理由を理解した。

 ボックスは村田が鬼神会に逃げ込み、五十鈴が連れてくるであろう兵隊を全滅させて食うつもりだったんだ!!


 ある意味とてつもなく恐ろしいが、味方だとするとこれほど頼もしい存在もいない。


 村田が駆け込んだ鬼神会は暴力団の中でもかなりの武闘派で有名だ。

 ここのボスが五十鈴貴利、アングラ掲示板では有名な男で、この辺りの半グレの元締めとも言える。

 この五十鈴、福祉やガールズバーを利用して女を騙しては借金漬けにして破滅させる生き血を啜る蛭のようなヤツだ。


 イケメン冒険家の村田はその舎弟で女を集める役を行っていたというわけか。


 ボクは村田さえ退治できればこの話は解決すると思っていた。

 だが、まさかそのケツ持ちがヤクザだとは、これは村田を退治してもすぐに問題が解決するというモノではなさそうだ。

 そう考えるとボックスはあえてイケメン冒険家村田を逃せば再び仲間を連れて戻って来る事がわかっていたというのか。


 そう考えるととんでもなく恐ろしい相手だ。


 まず何が怖いって、その想定が簡単にできる事、そして集められた集団を一匹で倒せる圧倒的な自信。

 これは五十鈴が退治されるシーンも撮れそうだな。


 案の定五十鈴は頭に血が上った状態で鬼神会の兵隊を集めた。

 そして、村田には何か大きな箱を運ぶように命令しているようだ、

 この箱、随分と大きいな、これなら人間一人くらいは入りそうだ……まさか!?


 江藤といえば政権与党の自国党幹事長もやった大物政治屋だ、そして、未成年淫交の不起訴の常連とも言える。

 ……という事は、このトランクの中には拉致された女の子が入っているのか??


 しかし今はそれを調べるどころでは無い。

 五十鈴は次々と兵隊を集め、銃火器で武装してダンジョンに殴り込みをかけようとしている。


 このままここにいたら、いくらボク達がアルカの透明化スキルで見えないとしても危険だ。

 ここはさっさと退散しよう。


 涙目で怖がってるアルカちゃんをそのままにしておくわけにもいかない、ボクは鬼神会の事務所のビルから抜け出し、再び東京ダンジョンに向かった。


 ダンジョンの中では落書きされたボックスがボク達の戻って来るのを待っていた。


「遅いぞ、オレ様がどれだけ我慢してたと思う?」


 ボックスの声はブチ切れ寸前だった。

 多分お腹すいた+ただの空箱のフリをしていた時に中身が無い腹いせに落書きしていった奴らがいたのだろう。

 それでも彼はボクの言う事を聞いてくれていたのだ。


「すみませんボックス様、今からピザをダンジョン入り口に頼みますからちょっと待っててください」

「わかった。それで……キシンカイとやらはどうなった?」


 やはりボックスはイケメン冒険家村田が鬼神会を引き連れて戻って来る事がわかっていたのだ。

 ボク達にダンジョンの外に行かせたのはそれを確認させる為だったんだな。


「鬼神会の五十鈴が兵隊を集めてここに殴り込む予定みたいです。アイツはかなりの数のヤクザを集めていました」

「フン、有象無象が徒党を組んでやって来るってわけだな。面白い、返り討ちにしてやる」


 ボクとボックスが会話をしてから少し経った頃、ダンジョンの入り口から大量のガラの悪い奴らが姿を現した。

 どうやらアレが鬼神会の兵隊のようだな。


 それじゃあその前にボックスに返り討ちにあったイケメン冒険家村田の呼んだ黒服連中は何だったのだろうか?

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