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48 つよつよミミックの仮説

 アルカのハイシンが終わった。

 最近は彼女もこれを楽しんでいるようだ。


 人間嫌いだったアルカだが、ミミッカとして人間に接していると可愛いと言われるのが嬉しいらしい。

 まあオレ様も人間は好きだ、食うと美味いからな。


 その好きとは違うか、アルカは最近ニコニコしてる事が多くなった。

 ハコザキも何かを見てニヤニヤしている。

 コイツ、何を見ているんだ??


「オイ、ハコザキ。お前何見てるんだ?」

「あ、ボックス様。コレですよ、通帳のお金を見てました」


 なんだかんだ、これを見ると数字が六個並んでいる。


「アルカちゃんとボックス様のおかげです! お金がこんなに入るようになってきたんです!」


 お金、あのダンジョンで見つけた金貨の事か。

 だがこのパソゴンの中にどうやったらあんな大量の金貨が入るのだ?

 それにこの中に金貨を入れている様子は見た事もないしあの金貨の音も聞こえない。


「ハコザキ、この中に金貨が入っているのか? それとあとジュウマンエン」


 ハコザキが笑っている。

 コイツ、明らかにオレ様の事バカにしてるな。

 少しかじってやろうか。


 ガブッ!


「痛ぁぁぁあーい! な、なにするんですかっ!?」

「お前がオレ様をバカにするからだ」


 おかしい、オレ様の噛みつきでハコザキはどこか失ってもおかしく無いはずだ。

 まあ実はヒールの魔法もオレ様は使えるから、その後で治してやるつもりだったが……ハコザキは怪我こそしてるのに何の問題もなく動いている。


 コイツ、まさか実はとんでもないスキルの持ち主だとでもいうのか?

 イヤイヤ、それはありえないだろう。

 このハコザキ、アルカにすら負けるステータスオール1だ。

 だが、本当にコイツ……まさか!?


 オレ様はある仮説を立ててみた。

 ハコザキの能力、それは全部のステータスが1、それがもし不変だとすると……永久に0にならないって事では無いのか!?


 これだとハコザキがMP1消費のスキルを無尽蔵に使い続けられる理由も納得がつく。

 つまり消費MP1のスキルをステータス1で不変のハコザキが使い続ける事でいつまで経っても0にならないから使い放題というわけか。


 だがこれは本人には絶対伝えない方が良さそうだ。

 もしこの事実を知ってしまうとアイツが何をしでかすかわからん。


 この事は俺様の中だけの話にしておこう。

 さて、何か話題逸らしをしなくては……。


「ハコザキ……悪かったな。ほら、ヒールの魔法をかけてやる」

「あ、ありがとうございます」


 はあ。これでどうにか話はごまかせた。


「笑ったボクも悪かったですけど、このパソコンの中にはお金は入っていませんよ。お金があるのはネットバンク、つまりインターネットの銀行の中で、このパソコンはそこに行かなくてもお金の確認ができるだけですから」


 ギンコウ? またワケわからん言葉が出てきたな。

 この世界にはオレ様の知らないものが多すぎる。

 まあオレ様のエサに直接関係するワケじゃ無いだろうから知らないからと言って困るものでは無いが……。


「なあ、ハコザキ。そのお金とやらはピザに関係あるのか?」

「ありもありも大有りですよ、お金が無きゃピザ買えませんから」


 ならそう言えー!!


「つまり、そのお金とやらが無ければピザは手に入らず、そのお金はオレ様のモンスター退治やアルカとのハイシンとやらで手に入るわけか。


 なんとなくはこの世界の仕組みがわかってきたような気がする。


「ねえ、ハコザキィ。アタシゲーム配信やってみようかなぁー」

「アルカちゃん、ゲーム配信やってみる?」

「うん、ちょっとやってみるぅ」


 アルカはミミッカのゲーム配信とは別にゲーム配信のチャンネルとやらを作ってもらったようだが、それは全然伸びなかったらしい……。


「あーもぉー! なんで見てくれてるの一桁しかいないのよぉ!」

「アルカちゃん、本来は最初そんなもんだって……」

「あーもー、やってらんないぃ!」


 お前ら、何やってるか知らないがまたケンカしてるのか……懲りないヤツらだな。

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