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45 つよつよミミックのヘンテコピザ

 あーよく寝た。


 どうやらハコザキはまたパソゴンという魔道具の前に座っている。

 アイツ飽きないでよくやってるもんだな、感心するわ。


 アルカはゲーム機とやらの電源を付けたまま寝ている。

 そのゲーム機とやらには――THE END――の文字が書かれていた。


 しかしアルカのヤツ、よくこの文字を覚えたもんだな。

 オレ様ならまだ食べたヤツの能力を手に入れるのでこの世界の文字も読めるのだが、アルカはどうやらドーガとやらでこの世界の文字を頑張って覚えたらしい。

 よくもまー、たかだか遊びの為にそこまで出来るもんだ、コイツら……オレ様の思っているより根性あるかもな。


 そう言ってるオレ様は最近食べてるか寝てるかのどっちかだがな、まあ生きてるなんてそんなもんだと思うが、まあたまにテレビの面白いモノが決まった周期で流れるのは楽しみではある。

 だが人間共のゲーノージンとやらがエサを食っているシーンを流しているテレビ、美味そうには見えるが量が少なすぎだろ。人間はあんなもんで満足できるのか……。


「ボックス様、今日の夕方からまた動画配信するので、その時にミミッカちゃんのブイアバター用意してもらえますか?」

「わかった、用意しておけばいいんだな」

「はい、その前にピザを頼んでおきますから」


 うむ、いい心がけだ。

 今回はまた前回とは違ったエサを用意してもらおうか。

 このマックスピザとかいうとこのヤツが少し気になるな。


 ――ビーガンマックスと逆ビーガンマックス、勝つのはどっちだ!?――


 何々、このビーガンマックスとやらは肉を一切使っていないだと。

 それできちんと味が出るのかわからんが……。

 それに対してこの逆ビーガンマックス、これはこれで面白そうだな、ヤサイとやらが一切入っていない。

 ――ビーガンマックスには豆乳チーズが使われているので牛乳や卵がダメな方でも食べられます――か。

 逆ビーガンマックスはトマトを使わずコチニール貝からの食紅でピザ生地を赤く染めています……ワケわからんな。


 まあ不味ければもう食わなければいいだけだ。

 あの腹減った餓死寸前の時のネズミと、あのラスダンにいた時のワーストテンタクルマンイーターに比べれば、オレ様に食えないものはない。


 さて、それじゃあこのビーガンマックスを五枚と、逆ビーガンマックスを五枚。それにこのハニークリームマックスにパスタマックス、それとビーフマックスとミックスマックスを頼もう。


「ハコザキ、オレ様はこれが食いたいから、さっさと呼んでくれ」

「わかりました、って……また思い切ったモノ頼みましたね……」


 ハコザキが何とも言えない表情でオレ様を見ている。

 そんなに変な物を俺様は食おうとしているのか??


 そして少ししてオレ様の頼んだピザが到着した。


「毎度ありがとうございます、マックスピザです。ご注文の商品をお届けに参りました」

「わぁ、アタシもうお腹ペコペコなのぉ。昨日からずっとゲームやってて何も食べてなかったからぁ」


 どうやらアルカがピザの臭いで目を覚ましたらしい。

 そして彼女は真っ先にハニークリームマックスに飛びついた。

 いや、これどう考えても甘すぎるだろう……流石のオレ様もこれはちょっといただけないな。


「おいしー、これ最高ぉー、ハコザキ、これアタシが食べちゃってもいいわよねぇ」

「い、いいよ。ボックス様も食べないみたいだし……」


 ああそれを食ってくれるなら食ってくれ、どうもオレ様の味ではない。


 そしてオレ様はビーガンマックスと逆ビーガンマックスとやらを舌で絡め取って食ってみた。

 

 ――あれ? これ普通に意味ないんじゃないのか?――


 何枚かを一緒に食べてしまった事で、この二つの食べ比べの意味が全く無いピザになってしまった。

 仕方ない、今度は一枚ずつ別々に食べてみるとするか……。


 だが、俺様の食ったこの二枚、どちらも単品で食べると何とも言えない微妙な味だった……。

 やはりバランスは大事だ。

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