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75 つよつよミミックの挑発(ハコザキ視点)

 いや、なんというか……すごい事になったもんだな。

 エスペランサさんに酒を飲ませるのは間違いなく自殺行為だという事がよくわかった。


 彼女が酒を飲むと別人格になってとてつもなく凶暴化する。

 アレは本当に都市伝説の女王パンドラの娘だといってもおかしくない凶暴さと強さだ。


 ボクはアルカちゃんのおかげで透明化しているから被害を受けていないが、ここにいたホスト崩れや半グレ連中の大半がエスペランサさん一人によって壊滅させられていた。


 今ここに残っているのはボクとアルカちゃんとエスペランサさんだけだ。

 エスペランサさんは気持ちよさそうにイビキと鼻ちょうちんで寝てるし、アルカちゃんは半グレ連中の置き忘れたハムやおつまみ、サラダにフルーツをつまみ食いしている。


 さて、ここに大量にある忘れ物、この中にいじめ首謀者の藤村美沙妃に関係する何かが見つかるかもしれない。

 ボクは誰もいなくなったのを確認してこのクラブの事務室に向かった。

 金庫の鍵はつけっぱなしになっていたので中身は簡単に確認出来そうだ。


 どれどれ、これは……間違いない、大物政治屋のリストだ!

 これが藤村による未成年売春斡旋のれっきとした証拠になるだろうな。


 ボクは透明化したままカバンの中にこの政治屋の顧客リストをしまい込んだ。

 このリストがあれば藤村とその取り巻きのイジメグループもそう黙ってはいられなくなるだろう。


 半グレに利用されたことのあるボクだからわかっている。

 アイツらは上の組織や横の団体のとつながりを何よりも大事にしている。

 下手にミスすると芋づる式に逮捕されるのでその前に切られるからだ。


 だからアイツらはやたらとリスト等の流出を恐れる。

 まあ実際見てみたらこのリスト、普通にニュースで見るような大物政治屋や教育委員会の大物、それに警察関係者までゾロゾロいるな……。


 こんなものが表に出たら大抵の奴らが破滅、それにいくら藤村の父親が大物の政治屋でも隠しきれなくなるだろう。

 さて、これを持って早くここを離れよう。


 アルカちゃんとエスペランサさんも早く連れて帰らないと。

 今はまだ良いがこの後ここに警察が来てもおかしくは無い。


『ボックス様、ボク達を早く家に帰してもらえませんか?』

『わかった。少し待ってろ』


 ボク達はミミックのボックスが使った転移魔法で港近くのクラブから家に帰る事が出来た。


「お前達、随分帰りが遅かったな。まあいい、お前らこれを食え」


 ボク達はボックスが食べ残したピザを差し出された。

 ピザは冷めていて……はっきり言って不味かった。


 アルカはクラブでつまみ食いしすぎたせいでピザまで食べきれず、顔を青くしてトイレに駆け込んでいた。

 何をしているかは女の子なのであえて聞かない事にしておこう。


 エスペランサさんは完全に寝ている。

 ボクはどうにか彼女をベッドに寝かせるために彼女の部屋まで運んだ。


 ——今日は疲れた!——


 ボクも早く休もう。

 エスペランサさんを部屋に連れて行った後、ボクは力尽きてその場で寝てしまった。


 次の日、ボク達は朝起きてからエスペランサさんを学校に送ってから家で顧客リストをデータベース化した。


 これでもしこのリストが奪われてもボク達の手元にはリストがある事になる。

 そうだ、このリスト……シャンツーさんに見せたらどう反応するかな?


 ボクはシャンツーさんに連絡をし、家に来てもらう事にした。

 下手にこのリストを外に持ち出すと政治家だけで無く警察にまで目をつけられそうだからだ。

 シャンツーさんならこの国以外の裏社会に通じてる可能性が高い、そう考えれば彼女を頼った方が良さそうだ。


 そして、その日の昼過ぎ、シャンツーさんがボク達の家に到着した。


「ハコザキ、アンタまた何か面白そうなもノ手に入れたみたいネ」


 シャンツーさんはボクをニヤニヤしながら見ていた。

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