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73 つよつよミミックの潜伏

 とりあえずオレ様達は十四階のフロアボス・ドランクオーガーまで倒した。

 ここを降りると十五階だ。

 だがここで一旦オレ様達は家に戻る事にした。


 ――そろそろピザが食いたくなってきた。――


「オイ、ハコザキ。オレ様はピザが食いたくなってきたぞ」

「えぇっ、そんな事言われても……今すぐには用意は……」

「わかってる、だからここでマーカーチェックしておくんだよ」


 マーカーチェックの魔法。それはつまり、一度チェックした場所なら拠点移動魔法で全員同じ場所に戻れるようにしてあるダンジョン探索用の魔法だ。

 拠点移動とこれを組み合わせる事でもし迷った場合や仲間とはぐれた場合でも全員同じように戻す事が出来る。

 オレ様が以前魔王城ラストダンジョンで食った大魔法使いの取得していたスキルだ。


 これがあればすぐにでもここに戻って来れるというわけだ。

 だからオレ様がいつピザを食いたいと思ってもすぐにダンジョンの外に移動出来、そしてまたここに戻ってくることが可能といえる。


 だがこの魔法の唯一の欠点は、マーカーは基本的に一つしかつけれない事だ。

 だから一度ここに戻ってくると、マーカーはもう一度別の場所に打ち直す必要がある。


 まあここでマーカーを付けておいたので、戻って来てから後の事は考えれば良い。

 他の奴らも疲れているようだし、エスペランサに至ってはドランクオーガーの返り血と酒で全身凄い色になっている。


「オイ、お前ら。一旦ここを出るぞ」


 オレ様は拠点移動魔法でダンジョンの入り口に戻った。

 他の冒険者みたいな奴らが、いきなり姿を現したオレ様達に驚いていたようだ。

 まあお前らみたいなザコを食う気にはならんから安心しろ。


 ――そして、家に着いたオレ様はピザを頼み、ハコザキはパソゴンでドーガを、アルカはゲームキを、エスペランサは風呂の中に入り何かの本を読んでいた。


 まあこの家、確かに居心地が良いな。

 オレ様達全員が全員好きに動ける。

 そして、一日ゆっくり休んだオレ様達はダンジョンに戻ろうと思ったのだが……。


「ボックス様、ちょっと待って下さい。また何か依頼が入って来たみたいです」


 ほう、という事はまた何かエサが食えるというわけだな。


――ジャスティス様、はじめまして。私は娘を失った一児の母です。私の娘は高校でいじめを受け、そのまま自殺してしまいました。私は娘の死まで、彼女が何を隠しているのか全く知りませんでした。母一人子一人で生きてきましたが、娘を失い、心にぽっかりと穴が開いてしまった思いです。いじめの首謀者は藤村美紗妃、それは娘の日記でわかりましたが、彼女は議員の娘で妻はPTA会長、そして教育委員会の重鎮という事もあり、学校は一切動いてくれませんでした。このままでは娘が浮かばれません、お願いです、どうかこの藤村美紗妃とその取り巻きを社会的……いや、実質抹殺して下さい。――


 文字は読めても内容はイマイチわからん。

 だがハコザキはこの長い文章をきちんと理解しているようだ。


「ボックス様、次の獲物が決まりましたよ。それじゃあ今度は現実社会でやってみますか?」

「ハコザキ、オレ様はこの世界のルールは良く知らないが、ダンジョン以外でオレ様が暴れても良いのか?」

「コレは特別です、コイツだけはマジで許せない……!」


 まあ、オレ様はエサが食えるなら何でもいいんだが、ハコザキが随分と怒っているな。

 オレ様にはワケがわからん。

 下僕とかオレ様自身が攻撃を受けたり奪われそうになったらそりゃあ反撃はするが、こんな見ず知らずの相手の為になぜそこまで怒れるのか……。


 まあ、だから人間は見ていて面白いかもしれんがな。


 さて、それじゃあ次のエサを手に入れる為の作戦を考えようか。


「オイ、お前ら。それで今度はどう動くつもりだ?」

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