8 つよつよミミックの下僕2
アタシの名前はアルカッ。
可愛い緑のシルクハットがトレードマークなレプラコーンの女の子なんだけどぉ、ひょんな事からものすごく強いご主人様の手下になったのぉ。
アタシのご主人様はつよつよのミミック様ぁ。
最初間違えて蓋を開けた箱がミミック様で、アタシ食べられそうになっちゃったぁ。
思わず渡したチーズが美味しかったみたいでアタシはミミック様に食べられずにすんだけど、その後持ってたお弁当全部食べられちゃったぁ……。
まあそのおかげでアタシは食べられずに済んだけど、ミミック様の手下になると言っちゃった手前、従うしかなくなっちゃった。
でもアタシが迷い込んだのは、かつて魔王が住んでいたってラスダンって言われた場所だったのぉ。
魔王はユーシャとかってのに殺されたみたいで、ここにはもう誰もいないと思ってアタシはここに入ったのぉ。
アタシのスキルは透明化、アタシはこのスキルを使ってつよつよモンスターに見つからずにラスダンの一番奥に来たぁ。
ここにはアタシの好きなキラキラ光る宝石や可愛いアクセサリーがあると思ったの、それにこのスキルがあれば敵に見つからずに奥まで行けると思ったのぉ。
まあMPが切れても、またチーズとパンと干し肉食べたら帰る時も透明化出来るだけのMPが回復するから特に問題無いと思ったわぁ。
けど、ミミック様に持ってた食べ物全部渡しちゃったから、もうMP回復出来ない、そうなるとアタシみたいなよわよわの可愛いだけのモンスターなんてこのダンジョンから帰る時に殺されちゃう……。
——そんなのイヤーッ!!——
どうにかしてこのダンジョンから生きて帰る方法を考えないとぉ、アタシはどうにかここから出る方法を考えたのぉ。
このミミック様、とても食いしん坊なの。だからこんなとこ満足できるわけがないと思ったアタシは、どうにか彼を使ってここから出る方法を思いついた。
つまり、このつよつよミミック様に敵を倒して貰えばアタシもおうちに帰れると思ったのぉ。
それでアタシはミミック様に引っ越しをさせることを話してみた。
つまりここから外に出るなら、アタシがミミック様を持っていけば良い。
それにとても強いモンスターでもこのミミック様がつよつよならアタシを守ってもらえる。
お腹ペコペコだったミミック様はアタシの言う事を信じてくれたので、アタシは彼を抱えてここを出る事にしたわぁ。
ミミック様はやはりとても強くて、アタシがいじめられたり殺されるほどの強さのモンスターを次々と倒して食べちゃったぁ!!
アタシはミミック様を抱えてたけど結構重かったぁ。
でももしここで重いからって落としちゃったら今度こそアタシが食べられちゃう!
そんなのは絶対イヤなのでアタシはとても辛かったけど頑張ってミミック様を最近盛況なダンジョンにお運びしたのぉ。
流石に落とすわけにはいかないから、何回か休みたいと言ったらミミック様はちゃんと休憩させてくれたのぉ。
まあ、ミミック様にとってもアタシが運ばないと食事にありつけないと思ってくれたのかなぁ?
それでどうにかミミック様の引っ越しが終わって少しゆっくりできると思った時、アタシは人間達のパーティーに見つかってしまった。
今度こそ殺される! そう思った時ミミック様がアタシを助けて人間達を食べてくれた。
でもその時、アタシはミミック様の手下になりたいって変な人間と出会ってしまったぁ。
彼はハコザキとかって言ってたけど、アタシアイツなんだかイヤァ。
でもミミック様がハコザキを手下にしたので、アタシはコイツと一緒にミミック様の為に働く事になったのぉ。
でもこのハコザキってヤツ、本当に使えるのぉ?
さっきから変なお面被ってブツブツ言ってるんだけどぉ……。