No.6 初討伐
鍛冶屋のオーナーの依頼で【リトルドラゴン】を討伐することになった。そういうことで僕は今そのドラゴンの巣の近くにいる。そして正直に言おう、このドラゴンの名前つけたやつ誰だよ。
「グギャァァァァ!」
リトルドラゴンは名前の割に野太い咆哮をあげ、僕めがけて飛んできた。リトルドラゴンとか言っといて大型トラックと同じくらいの大きさなんだけど。これもう普通のドラゴンだよね?僕の中ではリトルじゃないよ。そんな事を考えていると、ドラゴンが口から炎を吹いた。やっぱりしますよね。ドラゴンといえば炎ですよね。って熱!ちょっと掠ったんだけど!なんてことを考えてもドラゴンは止まらず完全に僕を殺しにきている。てか僕まだ短剣使ってないから斬れ味とか分からないな……試させてもらうか。周りの岩の壁を蹴ってドラゴンの背後に回り、うなじ辺りを切った。すると、ドラゴンはまた一段と暴れ出した。なんか、身体能力強化されてるせいかすごい運動できるんだけど。僕元の世界にいた時1500メートル走7分台だったんだよ?余裕過ぎて考え事をしながら戦っていると、いつの間にかドラゴンは倒れ込んでいた。あれ?もう終わっちゃったの?
鍛冶屋に戻り、討伐したことオーナーに伝えた。
「もう倒したのか?!ここを出てまだ10分も経ってないぞ?!」
そんなこと言われても倒したんだし……あ、そうだ。バックの中から牙を取り出した。もちろんこの牙はあのドラゴンの牙だ。
「これが証拠です。一応辺りを探索したんですが、僕の倒したドラゴン以外いませんでしたよ」
驚きを隠しきれず口を開けているオーナーに牙を渡した。
「まさか本当に倒したとは……よし、いいだろう。お礼に新しい武器を作ってやるよ。また短剣でいいか?」
「はい、この短剣も使いやすかったですし」
まだ強化魔法はかけていないが、なにせドラゴンの鱗を切ってしまうほどの斬れ味だ。この人の腕は確かだろう。
「じゃ、出来次第王都のギルドに送っておくよ」
「ありがとうございます。ではまた何かあったら言ってください」
そう言い僕は店を出た。
はぁー!初依頼達成!とりあえずお金は儲かったし、新しい武器は手に入るし、今度は大きな仕事がしたいな。