青豚と化物語
古いアニメの話しはちょくちょくするけど、今何故?なら青豚が大きい。これはかなり重要な作品だと思う。異世界物が多い中で昔ながらの学園者。他は以前触れた俺ガイルの流れの主人公のタイプ。友達がしっかりいるけど、浮いてるって意味でボッチ微妙に入ってる。口調の方が大きいかな。後異世界ファンタジー主流の中でのSFネタ。
他は、ネットの評価は概ね好評。配信は良い。原作もそれなりに前から売れてるがそこそこ人気増。ただし元々がそれなりに知名度がある作者なのでよう実のような爆発力は無い。BDは予約段階で微妙。ただ5chでは熱烈に嫌う人がちょくちょくいる。前作のアニメ化でのサムゲタンのせいか?ならそれだけじゃない。
そして前回青豚の話が繋がる。主人公に虚構としてのキャラ性が薄いって話し。ジャスコを見れば分かるが、この作者ベースが現実的な実写っぽい人物描写がある。そこから抜け出せないから限界だと書いた。だがそこがアララギ君の初期と似てるんだ。アララギ君は後にいろいろ付与されるが、その点は笑いを交えた会話が多いためと、長期シリーズが原因で、アララギ君自身も濃いキャラ要素をぶち込まれた。
私はそこイマイチだと思ってる。物語シリーズは、基本ヒロインのキャラに癖があって、アララギ君はその点薄い部分で常識人じゃないと不味い部分がある。様々なヒロインと絡むのだが、リアルに考えた場合、癖の強い主人公ならその個性が多分ヒロインとの交流の邪魔になる。
でもラノベだろ?それが違うんだ。その薄さってのが、リアルよりだと言う点が青豚の主人公と似てるんだ。両者ともファンタジックな設定でリアルより?人格の話しになる。よう実はその点虚構感が強い。俺ガイルは青豚、化物語より、だが、リアルよりはある。だからこそ俺ガイルは特別なんだと思う。
ただ俺ガイルはリアルよりで癖が強いと言う奇妙な作品なので、ある意味リアルよりだと理想的なキャラクターだと思う。俺ガイルが3作の中で別格なのはこれがある。
ただ化物語はアララギ君は多少リアルよりだが、ローファンタジーとしてもその世界観はファンタジー世界として作りこんでるし、かつ、ヒロインもかなりぶっ飛んでいる。ましろもぶっ飛んでるが、それでもそれは芸術家ゆえという部分のリアルさがある。
この主人公がややリアルよりの人格のため薄いってのが、青豚との関連でとても重要なので今回書いた。
青豚の作者限界だと書いたけど、このリアルよりに薄いってのがかなり重要。それに対する需要もあり、それが化物語の大きなヒットになってる。それが何か?と言うとジュブナイルである。ラノベ初期は、対象年齢が低いが、それでも文学的に形成されてきたジュブナイルの流れを受け継いでいる。多分ブギーポップもこの流れになる。
これが好きな人が多いし、これが好きな人は、キャラの薄さがリアルさと相性が良く、逆に良い場合もある。これがラノベではそこそこでかつ、かなりアニメで評判が良い原因になる。アニメの方がこのタイプ高く評価される。ただし、ラノベもきちんと伸びてる。よう実とか俺ガイルが化物過ぎるだけで。
BDじゃなくて配信人気や評価サイトの評価は高い。以前も書いたがBDは特殊なんだ。それはそれで面白いから意味はある。だがBDの売上げが平均的視聴者の人気であると言うのはズレル部分も多い。その点配信の方がナチュラルな人気になる。
必ずしも主人公キャラの濃さが決定的な部分になるわけじゃない。基本ラノベはヒロインこそが鍵だから。今異世界物が流行してて、その点ヒロインの存在感が薄いのだが、その点からもハーレムを真面目に考えるのが馬鹿馬鹿しいのが分かると思う。異世界ファンタジーにおけるヒロインは、エルフや魔法などファンタジー要素の1つでしか無い程度に考えて良い。
俺ガイルは例外的な作品だが、俺ガイルもよりリアルよりにしたのは2期の事で、1期は虚構感が強い部分があった。その点やはりキャラの薄さと人格のリアルさは比例する部分がある。
突き抜けたキャラが必要だと書いたが、BDじゃなくて、その他のアニメ人気においてはそれはどうか?と言うのがある。私がBDの見方を知らないのを危惧してるのは、BDはこの需要を拾うのが下手と言って良い。化物語はジュブナイル的な部分だけじゃなくて、世界観、ヒロインの個性で売った部分が強くて、広く人気の物語シリーズと言う作品の需要はおそらくBDとは関係ない。
むしろこっちの方が重要じゃないか?と見ている。ほかにも映像面や音楽も良かったと思う。OPの遊びの効いたキャラソンと締めの1期EDは歌手楽曲歌詞ともに素晴らしい。特にあれがデネブ、アルタイル、ベガの始まりはとても素晴らしい。通常サビが記憶に残るが、君の知らない物語は、おそらくこの出だしこそが誰でもおぼえていると思う。その個性が素晴らしいとなる。
ジュブナイルって言葉より、多分そこから青春を連想するだろう。ジュブナイルと青春はやや時期がずれる。だがアニメに置いて中学生と高校生は違いはあるが、ターゲットとしては両者とも同一の存在になる。ラノベは、ジュブナイルをひきづって、青春ものがある。
オタク的と言うよりもBDの購入者よりライト的になる平均的視聴者は一般とまでは行かないが、実写などを含めた広い好みにより近くなる。そういった薄さをジュブナイルから流れる青春物は持っている。
最後に化物語とはずれるが、青豚の一部5chで嫌われてる部分だが、これは前作さくら荘もそう。これは世代間ギャップにある。青臭さがもつ未熟さへの不快さを一部の中年層は強烈に嫌う。ようするに、クサイ話となる。化物語はその辺り主人公だけがそっちよりで、他は全く違うので、そういう部分がほとんどない。
今ではもう古い作品だが、化物語は全年齢に受けそうだという部分を持つ。世代間ギャップ以外にも、性別も大きい。女性の泣き物語好きは、クサイ話と結びつく部分がある。