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長浜出発~八百津

長浜のホテルに朝が来た。

笠松ヘラは皆より早く朝五時に起きた。

同室のみおに声をかけるが起きる気配はなかった。

そのため、そのまま布団に入り二度寝した。

「ピピピピピピピピ・・・・・・。」携帯の目覚ましで八木沢みおは目を覚ます。

郡上知美がホテルの部屋の扉をドンドンと叩いている。

「みおさんとヘラさん起きているのでしょうか?起きているなら返事をしてください。」

笠松ヘラはまだ寝ているが、八木沢みおには恐ろしい顔している郡上知美の顔が容易に想像できた。

みおは答える「今、起きましたすみません。今、ヘラさんも起こしますから!!!!少し待っていてください。」

八木沢みおは慌てて笠松ヘラを起こす、しかし、ヘラはまだ寝ぼけた様子で、「うぅ~ん」としか答えない。

郡上知美は言う。「チェックアウトには、まだ時間がありますが、出発予定時間はもう過ぎていますよ。」

笠松ヘラは郡上知美の声で飛び起きる。

その後笠松ヘラは、着替えを始める。

八木沢みおは言う。「ヘラちゃんこんな早く着替えできるんだ・・・・・」

ヘラはそんな言葉も気にせずに着替えた。

ふたりは着替え終わり、ドアを開ける、すると恐ろしい笑顔を浮かべる郡上知美が居た。

郡上知美は言う。「ヘラちゃんにしては着替え早いけど・・・・・起きるの遅いよね・・・・・・・・・・・」

八木沢みおと笠松ヘラは土下座をして言う。「ごめんなさい!!!!!」声がハモった。

そのせいで、山県優菜はツボにはまり笑い出す。

山県優菜は言う「はははっはははははあはは、こっ声がははははっはあっはあはhっはっはははゴホゴホ。」

みおは言う。「むせるほど、笑わないでください・・・・・。」

それから、四人はホテルを後にして、列車に乗り、岐阜駅まで向かうことにした。



 後編.高富編

 ちょうど、正午を少し過ぎたころ、バスは終点に着いた。

 「ピー。」ブザが鳴り、バスは、終点に着き、「プシューー」と鳴らしながら、ドアが、開き、運転士が、アナウンスをする。「ご乗車、ありがとうございました。終点、高富です。本日も岐○バスご利用いただきありがとうます。落とし物、お忘れ物、なさいませんよう、ご支度ください。」

 知美は。「ヘラ、高富着いたよ」言った。

 ヘラは、寝てるが、知美は、ヘラに「着いたよ。」と言いながら、ヘラの体をカクカク揺らす。

 ヘラは、それでも寝てるので、知美は、仕方ないので、笠松ヘラをおんぶして、全員分の「A○CA」(岐○バスICカード)をタッチした。

 「あれー、みおが居ない・・・・。」と言いヘラが、目を覚ます。

 「そういえば、居ないなー。」と優菜が言う。

 「あれ!みおじゃない?」と知美が言い、指差す方には、ポリバケツを持ってうつむきながら、「ゲーゲー」言ってる着物の女性が居た。

 近づくと、みおの姿が、一同は、慌てて、駆け寄る。

 みおは言う。「近所オエッのいオエェ~~~ゲッ※※※※※(自主規制)家からもらって来た。」と。(近所の家からもらって来た。と言いたかった。)

 「おまえ・・・・そこで、もらいゲロするな~~~!!!!」と言い郡上知美はおぶっている、オエオエなっているヘラを降ろす。

 知美は言う。「そういえば、みおさん、乗り物酔いするタイプでしたね。」

 みおは言う。「漁船など、船は、大丈夫なんですけど、どうしても、町中のバスがダメで、峠道の走り屋の車の助手席、峠を走るバスは平気なんですけど、どうしても、都会のバスは、ダメなんです。名古屋の青バス、ヘラちゃんの地元の赤いバス、関東の赤バス、京都の緑のバス、全部だめなんです。」

 知美は言う。「全部、運転の荒いバスやん。だから、大丈夫だよ。」

 優菜は思う(どうして、どうして、みおの基準がわからない、わからない。)

 笠松ヘラは、言う「八木沢さんの基準がわからなーい。」

 優菜は思わず、「ブッ!!!」飲んでたブラックの缶コーヒーを吹き出す。

 優菜は、言う。「ちょっ、ヘラ、私も思ったけど、言っちゃダメ。」

 優菜は慌てて、「ごめん、焦ってボロが、ごめん」

 みおは、「自分でも、基準が、分かりませんわ。篠島に研修に行きましたよね、その時、海、荒れとるで、気を付けて。と言われて、知美さんも優菜さんも、撒き餌だった時に、自分だけ、楽しんでましたし。」と言う。

 みおは、思い出し、同時に言う。「あっ、一人だけ、船のスリルがサイコーーーーーーーーーと書いて、ましたね。」と言う。

 それで、本題の高富線跡を探すことにした。

 しかし、高富線の跡は、あまりにも、無く、探していたがほぼ見つからないまま夕方になってしまった。

優菜は言う。「この辺りは、急激に発展しましたからね。」と。

一同が飽きたぽいので優菜は、自分の祖母宅に招くことにした。

祖母宅では、一同は昔ながらの遊びをした。


一通りだいたい、遊び終わったころ、山県優菜の祖母が四人が居る部屋に来て言う。「そろそろ、晩御飯じゃよ。降りておいで。」

四人は祖母の作った、料理に頬張る。

郡上知美は言う。「とても、おいしいです。」

山県優菜は言う。「でしょ?うちのばーちゃん料理が上手くて、それで旦那さん、すなわち、おじいちゃん見つけたんだから。」

郡上知美は言う。「優菜さんの料理を食べた事ないのですか・・・・・。」

優菜は「それは・・・・・・」とごまかしたが、笠松ヘラは言う。「もしかして、優菜先輩料理できないの?」

八木沢みおも言う。「優菜さんに料理のイメージはありませんわ・・・・。」

そんな感じで夕食は楽しく済ました。

そして、その夜、事件は起きた。

「いちばん最後にゆっくり風呂に入りたいわ。」と、ヘラが言ったので、希望通りにしたが、寝る前にドンジャラ大会をやる約束をしてたが、ヘラが、風呂から出て来ない。

心配になってみおが「ヘラちゃんが少し遅いので、見に行きますわ。」と言い見に行く。

しかし、見に行ったみおも、戻らない。

優菜も見に行くことにした。

しばらくして、知美は、優菜の叫び声を聞く。「知美~!!来て!!。おばあちゃん!!起きて!!」と。

おばあちゃんと知美は慌てて、風呂場に駆けつける。

するとそこには、なぜか、みおが沈んでおり、その下に、中学の制服を着たまま風呂に入り、そこで、そこで、寝てしまったと、見られる、ヘラが居た。

おそらく、みおは、息を吹き込もうとして、ヘラに抱き着かれ、巻き込まれ、浮上はおろか、助けさえ、呼べなくなったのだろう。

しかも、ヘラは力強く、みおに抱き着き、離せない。

優菜は言う。「おばあちゃん、救急車を呼んで!!私と知美で引き上げるわ。」

まず、みおを引き上げて、次にヘラを、引き上げた。

みおは呼吸はしているが、意識がなく優菜が息を吹き込むと、意識が戻ったが、しかし、ヘラは心肺停止状態だ。

心肺蘇生を懸命にする知美、AEDを取りに行く優菜、祈りを捧げるみお。

ようやく、AEDを優菜が持ってくる。

AEDのショックで、一命を取り留めたのだった。

ヘラ「ゴホッゴホ(スーハー)あっドンジャラやる約束だったね八木沢さん♪。」

(服いつの間にか着ている。)

優菜は事情をすべてはなし、言う。「あんたたち、今日の夜は、念のため、病院で過ごしなさい。」

救急車が到着して、二人は、病院に搬送された。






●郡上八幡編

“風呂、溺れ事件”から、とりあえず三日経ち、郡上に行く事になっていた、ため、郡上に行く道中の高山線車内で、事情聴取を行う事にした。

8時32分発の美濃太田行き(キハ48系4輛:当時)が発車したと同時に、取り調べが、スタートした。

まず、笠松・ヘラ・キャロライン・朱莉、(笠松ヘラのフルネーム)から、行われる事となった。

4人掛けボックスシートに窓側前に山県優菜、窓側後ろに笠松ヘラ、通路側前に八木沢みお、通路側後ろに郡上知美が、座った。

車内は、その一角だけ、空気が1㎏だけ、重くなった。

まず、優菜は質問する。「なぜ、中学の制服を着て、風呂に入ったのですか。」

ヘラは答える。「制服は、たくさんの空気を溜め、もとい、空気がいっぱい入っているから、それで、水に入った時、どんな感じで空気が逃げるか気になったからです。」

優菜は淡々と、質問を続けた。「どうして、みおに水の中で抱き付いたのですか。」

ヘラは、答える「水の中のお花畑でルンルンしてる、夢を見ていたんです、その夢の中で、八木沢さんが突然現れてキスをしてきたから、抱き付いただけです。後は、よくわからないんです。」と、すすり泣き出した。

みおは、口を挟む「夢の中で私苦しんだり、暴れたりしてなかった。」と。

ヘラは「暴れられたから、嫌いになったのかと思いました。」と泣きながら声を絞り出した。

続いてみおの番と、なった。

車掌は、「まもなく、長森、長森です。お出口は左側です。ドアから、手を離してお待ちください。」と車内放送をする。

優菜みおに質問する。「どうして、ああなったの?」

みおは答える「まず、息を吹き込んでから引き上げた方が、よかったかなと、生存率が上がったかなと、あと、テレビで見たけど、追い炊き用配管の中に長い髪が絡まってしまって、いるかなーとも思いまして。」「あっ、ヘラちゃんロングヘアーでしょ!!!!」と。

優菜は、淡々と「追い炊き口は反対側にあるし、あと、なんで誰も呼ばなかった訳?ミイラ取りが、ミイラになって、どうするの?」と。

みおは、「一人で、出来ると、思ったから・・・・・・・・・・」と言うと、泣き出したので、取り調べは、終了となった。

約30分で、終点、美濃太田に列車は到着した。

ここからは、長良川鉄道に乗り換えだ。

長良川鉄道乗車から、一時間半後、ようやく郡上八幡駅に到着。

一同は、クタクタだった。

二時間近く列車に乗っていたからだ。

明星フランクの店を見つけたヘラは、かなり、おねだりしたが一同は、スルーしたのでヘラは、少々機嫌が悪くなったが、一同に付いていった。

一同は町並みを散策しだした、


正午。

一同はある喫茶店に入る。

郡上知美は喫茶店のウェイトレスに「久しぶり~」と声をかける。

郡上知美の小学生時代の幼馴染下山千景だった。

千景は甘ったるい声で言う。「知美ちゃん今日は何しに来たの~。」

知美は言う。「いや、普通にご飯食べに来ただけだよ。」

千景は「そうなのか~。」と言い注文も聞かずにどっか行ってしまった。


三分ほどして、千景は戻って来て言う。「ごっ、ご注文は何に致しますか?」

郡上知美は、「しょうが焼きにコーヒーのセットを三つと、鶏カルビにコーヒー一つ。」と言った。

千景は「かしこまりました」と言い厨房の方に行った。

知美は言う。「あの千景がバイトなんて。大丈夫なんだろうか・・・?」


しばらくして、千景が料理を運んでくる。

そして、笠松ヘラは鶏カルビにコーヒー、それ以外のメンバーはしょうが焼きとコーヒーと言う注文内容だった。

郡上知美は千景に言う。「すごいね、ちーちゃん、成長したね。ちゃんとできてるじゃん。」

下山千景は言う。「そんな、成長した?知美さんは相変わらず声と喋り方が男性チックですね。」

郡上知美は言う。「男兄妹の真ん中だから、仕方ないでしょ。」

下山千景は言う。「そう言えば、知美さんの隣のハーフの子かわいいね。いろいろな意味で食べたい。」

郡上知美は言う。「この娘、彼氏持ちなんだよ。だから、食べるのはやめたって。」

意味が解らない笠松ヘラは、言う。「えっ?食べるって何なの~?」

郡上知美は「ヘラにはまだ早いよ。」と言い、これ以上答えなかった。

山県優菜は言う。「そろそろ食事、食べませんか?」

郡上知美は「すみません、では、食べましょうか。」

一同「いただきます。」



一同は食事を食べ終えた。

千景はどこからともなくやって来て、ヘラの後ろにくっついて言う。「ねぇ、私、千景って言うんだけど、名前なんて言うの?言わないなら、当てちゃうぞ~。」

「当てちゃうぞ~の声が大きいです。千景さん」ヘラはそう言う。

「あら、もう名前を覚えてくれたのね、うれしいわ~、キャロちゃん。」千景は言う。

笠松ヘラは「なんで、私の昔の呼び名を知っているの?」と言う。

下山千景は「私は、ある所で占いの修行をしてたの~。だから、だいたいはあてられるのよ。」と言った。

今回は、郡上知美がお会計をすました。


そして、店を出ると、郡上知美の父が車で、一同を迎えに来ていた。

「みんな、今日はいいとこ連れて行ってあげる。」郡上知美の父は言う。

一同は車に乗り込み、しばらくして大滝鍾乳洞に着いた。

一同はしばらく鍾乳洞の中を歩いた。

笠松ヘラが、鍾乳洞に掘られた、不動明王を見て、腰を抜かして震えながら「なにこれ・・・・」と言い怖さのあまり固まってしまった。



郡上知美の父親の力もあり、とりあえず一通り、散策し終えたので、知美の家に寄って、泊まることにした。

しばらくして、知美の家に下山千景が来た。

午後八時、千景と知美の家族と一緒に一同は晩御飯を食べた。


そして、午後十時頃、お風呂に入り寝る前に前回出来なかった、ドンジャラをしたりして、楽しく過ごした。

そして、午前十二時、五人同じ部屋で寝た。




次の朝、知美の父がヘラに内緒で旅足橋付近まで、送ってくれることになった。

笠松ヘラは朝五時に目を覚ました。

八木沢みおの眠りは浅く、ヘラが起き上がると「うぅ~・・・ん。」と言い体を起こした。

そして、二人はひそひそと、いろいろなことを話した。



しばらくして、全員が目を覚ました。

千景は「みんなと朝食を食べたら、自分の家に帰ります。」と、郡上知美に伝えた。

そして、朝食を食べ終えたあと、千景は自転車で自分の家に、一同は知美の父の車で、ある場所に向かう・・・・。




●八百津編

旅も、既に、終盤に近づいていた。

いよいよ、旧道418号の所まで、来たのだが、旧旅足橋の真ん中で、笠松ヘラが、泣き出した。

実は、ヘラは、心霊スポットが苦手だった。

しかも、直前までヘラには、知らされなかった。

ヘラの母親は、生まれは、外国、育ちは、八百津のため、旅足橋から、バレた、のだ。

優菜は言う。「私が責任を取ります。」

知美は言う。「貴様、なにするつもりだ。」

優菜は答える。「私が、二股隧道肝試し、計画を立てなければ、よかったのです。」と。

優菜は続けて、「では、みなさん、御達者で・・・。」と言い遺し、丸山蘇水湖に消えた。

みおは、「助けに行きますますわ。」と言う。

それを知美が制止し、こう言い聞かせる。「おまえ、着物だし、第一、おまえかなりの“カナヅチ”だし、ミイラ盗りがミイラになるから、やめておけ。」と必死に制止するも、みおの意思は固かった。

みおは言う「それでも、私は、助けたい、助けに行きたいの!!!」と知美の制止を振り切り丸山蘇水湖に飛び込んで行った。

ヘラは、「わっ、私のせいで、私のせいで。」と泣き出しながら言う。

知美は、「私もこんな事になるなんて、思わなかった。ヘラのせいじゃないから、死なないで、二人も、ヘラまで、死んだら、きっと、悲しむ。絶対悲しむ、だから、笑って。ヘラは、笑顔が素敵な子だから。こわいものは、誰にでも、ある。だから、悪いのは、私。知っていたのに、止めなかった。私、止められなかった、私。」言って泣き出す。

知美は、「二人は、きっと生きてる、そして、帰ってくるから、だから、帰って来たら、笑顔で迎え入れれるように、二人で、頑張って、生きよ。だから、死なないで。」と言った。

ヘラは、いつか、また会える日までと誓って、橋を離れた。

知美「優菜、みお、またな。」

ヘラ「また、絶対に逢って、話をします。優菜先輩、みお先輩。」





あれから、一年たった、ある日。

笠松ヘラは、学校の先生を目指していた。

郡上知美は、工業系の大学生だった。

ふたりは、偶然地元にいた。

ふたりは、偶然テレビをつけた。

すると、行方不明だった、優菜とみおは、生きていた。

丸山蘇水湖から、引き上げられたが、二人とも記憶がなかったから、誰かわからなかったが、優菜の記憶が戻り、それで、みおも身元が分かった。

みおの記憶は、まだ、戻らない。

ふたりは、八百津に急いで、向かったのだった。


                                完。

これは比較的気に入っている作品で、かなり昔に書き上げましたが、

慌てて書いた上に手書きで修正も出来ませんでした(元の原稿用紙版は)。

デジタル化して、修正を重ね何とかものに出来た気がします。

良かったら読んで下さい。m(_ _)m


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