不穏な空気と不安な仕事
ぜひ読んで見て下さい!アドバイス等も貰えたら、貰えたら、貰えたらららぁぁぁ…くださいね!
彼女に付いて行こうとしたが、田中は足を止めて言い放った。
「すみません!あのモンスターはどうするんですか?」
すると、彼女はローブから手を出してモンスターが倒れる方へ手を向けた。
『氷結兵』
あの人も手袋付けてるじゃねーかよ!俺の格好はやっぱり普通だろ?やっぱりアリスのデタラメだったんだな……
そんな時、魔法陣と共に氷の兵士が5、6体現れた。
「ス、スゲー……アレが魔法なのか…?」
田中とアリスはその様子に釘付けになっていた。
「後は、お願いしますね」
氷結兵はモンスターの方へ走って行き、モンスターを解体しているように見えた。
彼女は歩きながら田中たちに話しかけてきた。
「あなた方はなぜこんな森の中へ?」
「街に用があって…貴方は何で森へ?」
田中は彼女に質問をしてみた。
「私は討伐の依頼で倒し損ねた人面竜を追って来ました」
人面竜……名前通り気持ちが悪いモンスターだったな…
「ってことは、あんたって勇者なの?」
アリスが驚いた様子で質問した。
「人々がそう呼んでるだけですよ、私はこの国を守るために戦うだけの討伐隊ですよ」
(何て謙虚な人なんだ、アリスとは大違いだ……)
田中は感服していた。
「まだその、人面竜とか言う奴がこの森にいるの?」
アリスは少し怒ってるように見えた。
「大丈夫です、取り逃がしたのは一体と聞いていますし」
「そう…」
アリスは安心した様子は見せなかった。
(おい、態度が悪くないか……?)
田中はこの気まずい空気を何とか和らげようと話を変えた。
「あ、あの〜お名前を聞いてないな〜なんて〜」
「すみません申し遅れました、私は国家直属魔獣討伐隊第ニ班副隊長ラスエル・ラフィーナと申します、以後お見知り置きを」
(何かヤバそうな人じゃねーかよ………。)
「副隊長ってすごいじゃないですか!!!討伐隊の皆さんは全員手袋とか付けてますよね!?このバカ、手袋何て誰もしてないとか抜かすんですよ〜!」
田中はアリスの頭をポンポンと叩いた。
「手袋ですか…」
ラフィーナはローブを後ろへ回し、手袋を取った。
田中とアリスは、ラフィーナの体を見て唖然とした。
ーー彼女は両腕が無かった。
ラフィーナの体は左手は自分の氷の魔法で作ったと思われる、義手だった。
(最悪だ……スゲー重い空気作っちゃったじゃん、どうすんだよ、取り敢えず謝るしか)
「す、すみまん、すごい不快にさせちゃいましたよね……本当にすみません、軽率な発言をして本当に申し訳ありません」
田中は頭を下げた。
「いえ、顔を上げてください、他の討伐隊の方達も手袋を付ける方はいますよ!」
田中は顔を上げて横にいたアリスに目をやった。
「わ、私も、さっきは、強く当たってごめん……。」
ラフィーナは笑みを浮かべていた。
「さぁ、そろそろ森を抜けますよ」
ーー俺たちは森を抜けた。
「この道をまっすぐ降りれば街に着きますよ、私は森でメンバーと合流しなくては行けないのでこの辺りで失礼します」
「ありがとうございます!」
「あ、ありがと…」
田中とアリスはお礼を言ってラフィーナと別れた。
「親切な人だったな」
田中が呟いた。
「ま、当然ね!!」
(何が当然なんだよ……)
「お、田中!!街が見えたわよ!!!」
ーー2人の目の前には大きな街が広がっていた。
今回のサブタイトルかなり気に入っています!
次もぜひ読んでくださいね
では、次回!