表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界に出荷された俺は渋々仕事を始めます。  作者: 赤崎のんた
第5章 王国アルドレア
40/52

面識ないけどお見舞へ

是非読んでみてください!

良ければブックマークや感想お願いします。

  僕は案内された部屋のベッドで、しばらく横たわってポカンと天井を眺めていた。



「部屋でぐーたらとか久々だな……」



 今までなら、すぐさまパソコンを起動する所だが、この世界にはパソコンが存在しない。


 おまけに、部屋が広すぎて寝づらいときた……




 そんな時、トントンとノックと共にアリスの声が聞こえて来た。



「田中!そろそろ行くわよ!」



 僕が扉を開けに行く前に、扉が開いた。



「ぞうぞ」すら言ってないのに入って来るなよ…



「お見舞いに行くんでしょ?暇だし私も行くわ!」



 そうだった…ナッドの見舞いに行くんだった。


 ナッドと、聞いてもイマイチ誰か分からないと思うので、少し振り返ろう。


 ナッドはハンス討伐の際、ギルドRestive(レスティブ) horse(ホース)のメンバーとして、討伐に参加したゴブリン属の一人だ。


 ギルドRestive(レスティブ) horse(ホース)とは、カラナルで最も大きなギルドで、実力者も数多く、No1ギルドと謳われている。




「アリスはナッドと初対面じゃ……?」


「そうよ!」


「顔も知らない奴の見舞いに行くって……」


「暇だし、いいじゃない!」


「まぁ……」



 こうして、僕とアリスはナッドの見舞いへ向かった。



 屋敷の扉までついて、僕はハッと何かに気づいた。



「ーーーーー!」


「どうしたのよ?」



「病院ってどこにあるの?」


「・・・・」


 もちろん、アリスも病院の場所は知らない。


「さ、さぁ……」



 僕たちがそんな会話をしていると、黒い礼服に身を包んだ、白髪の老人が声をかけて来た。



「何かお困りですか?」


「え、えっと…あなたは……」


「申し遅れました、わたくし、このお屋敷の執事を務めさせて頂いております。アルマ・グローリー・と申します」



「た、田中健太でふ」


 くっ……緊張して噛んじまったじゃねーかよ。



「私はアリスよ!で、お見舞いに行きたいんだけど、病院ってどこにある?」



「宜しければ、病院まで竜車りゅうしゃをお出ししますよ」



「ぜひ!」



 僕は思わず叫んでしまった。

 歩くと言うのは、10年間ニートと言うブランクを持った僕には辛すぎることだ。



「承知しました。すぐ手配します」



 そう言って、アルマさんは着けていた白い手袋を脱ぎ、指笛を鳴らした。



 すると竜車が勢いよく、こちらへ走ってきた。



「す、すげ……」



 僕もアリスも驚きをかくせなかった。



 僕たちの前に止まった竜車は、金色の装飾を見にまとった、いかにも王族が載ってそうな竜車だ。



「どうぞ、お乗りくださいませ」


「あ、ありがとうございます」



 僕たちは竜車の引っ張る二台に乗り込んだ。

 それを確認して、アルマさんが運転席へ座った。



「では、病院へ向かいます」



 こうして、竜車がゆっくりと走り始めた。



「これはスゲーな!」


「ほんと!ワイバーンとは大違いね!」



 二台は、ソファーもテーブルもあり、果物も置いてある。


 ハンス討伐の時に乗っていた竜車とは全然違うな。




 ーーしばらく竜車に揺られ、僕たちは病院に到着した。



「到着いたしました」



 アルマさんがそう言って、竜車の速度をゆっくりと落としながら病院の前に竜車を止めた。



 その運転のうまさからか、僕は寝てしまっていた。



 僕はゆっくりと目を開け、体を起こそうとした。



 すると、両手には柔らかな感触がある。


 この感触……どこかで……!?



 慌てて目をやると、その先にあったのは……



「ーーーー!!」



 アリスの胸であった。


 時短くして、僕はまたもや、アリスの胸を触っている。



 僕は慌てて、手をどかす。



「ーーーーー」



 ね、寝てる……



 アリスはまだ、スヤスヤと寝ている。



 あ、危ねぇー!こんなのバレたら、絶対殺されてた……


 これは好意的に触った訳ではない……あくまで事故だ…そう!だから黙っておこう。



「おい、起きろアリス!着いたぞ!」



 僕はアリスの肩を揺すって起こした。



「ん………?もう、着いたの?」



 寝起きで潤んだ瞳。紅潮した頰。ちらりと覗く胸元。

 さらに、甘く切なげな囁き。


 全身が溶けたように脱力しきっていて、とにかくヤバイ。



 なんだこれは……僕を気絶させたいのか?永眠させたいの?二度寝いいっすか?


 くっ……可愛すぎるだろ、鼻血出そう。




 アリスは僕の様子に気づいたのか、かぁぁと羞恥に頰を赤らめて、ぱーん!と強烈な張り手が炸裂した。



「へ、変なこと、してないでしょうね?」


「し、してない!胸なんて触ってないッ!」



「そんなこと聞いてない!」



 顔を真っ赤にして、アリスはぷいっとそっぽを向いてしまった。



「ひ、人に、オ、オシッコを掛けるような、へ、変態の言葉なんて、信じられないわよ!」



 その話を持ち出すなよ……

 そんな、恥ずかしそうに言いやがって……こっちまで恥ずかしくなる。



「ア、アリスだって、ぼ、僕の裸を覗いた、へ、変態だろ!」



「ーーなッ!」



 2人が揉めていると、アルマさんが二台の扉をノックした。



「お休みのところすみません、病院に到着いたしました」



 僕とアリスはフン!と目をそらして、二台を降りた。



「わたくしは、ここで待機して降りますので」


「あ、ありがとうございます!」


「感謝するわ!」




 ーーこうして、僕たちは病院へと到着した。



体調崩してました…おゔぇ、今年は体調崩しすぎですわ…。


では、次回!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ