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異世界に出荷された俺は渋々仕事を始めます。  作者: 赤崎のんた
第1章 出荷先は異世界
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出会いと過ち #1

いつも字数少なめ投稿ですが見て貰えると嬉しいです!ブックマーク等も励みになるので是非お願いします!!

丘を下って行き声の聞こえた崖の方へこっそりと回り込んで見ると、数メートル先に1人の女の人の姿が見えた。



「何で彼女は濡れてんだ?池にでも落ちたのか…?」



田中は木の陰に隠れ様子を伺った。



彼女は誰が見ても美人だと分かった。濡れているが金色の髪に対比されて美しく輝く、青色の瞳が印象的だった。



「何なのよコレは!?人の睡眠中に!!んぅ〜」



苦々しくそう言い放った後、突然背を向ける彼女、

腰まで伸びた長い髪の毛が、ワンテンポ遅れてその背中にはらりと舞った。



その様子に田中は見惚れていた。



そんな事も知らずに、彼女はびしょ濡れの服を脱ぎ始めた。



「待った!待った!待った!!!」



田中は慌てて木の陰から飛び出した。



「誰?!!」



俺は押し倒され、頭に拳銃を突きつけられていた。



見る限りでは回転式の拳銃…でも異世界じゃどんな物か形だけで判断するのは危険だ。



「いや、釣りでもしよっかな〜って思って」



彼女は銃口を押し付けて言い放った。



「この辺に池なんて無いわよ!!!」



「えっ!じゃあー何で君はびしょ濡れなんだ!?」



つい僕は口に出して言ってしまった。



彼女は顔を赤くして拳銃を突き付けるのを辞めた。



「し、しっ、し、知らないわよ!寝てたら上から降って来て…!ほ、本当なんだから!!」



俺はその話でハッ!と思い出した。



ヤバイ……多分それ僕のおしっこだ…バレたら殺される、確実に、絶対死ぬっ…………。



「この降って来た液体が何かあなた知ってる?」



俺のおしっこです何て絶対言えない。



「モンスターのよだれとかじゃないの?」



「モンスターはこの辺には居ないはずよ!」



田中は何とかして話の話題を変えようとした。



「取り敢えず臭いしシャワー貸すよ!僕の家近くだし!」



「く…く、臭く無いわよぉ!!」



彼女はとても恥ずかしそうに叫んだ。



女の子に臭い何て、デリカシーが無かった……田中は慌てて訂正した。



「お、落ち着けよぉ!人のおしっこ掛けられたんだから臭いのは当然だ!皆んなおしっこ何て浴びたら臭くなるって!!!」



俺はその時、つい口が滑った事に気付いた。



「あっ…」



「な、な、な、何でひ、人のお、お、しっこだってわ、分かるのよ!!ま、まさか!貴方…もしかして!!!!」



彼女は頬が赤くなり涙目で問い詰めた。



「いや、俺は崖の下の花へお水をくれただけだよ……そしたらお花の様な君に………」



「んぅーーー!!」



彼女は拳銃を向けて言い放った。



「あんたの家さっさと行くわよ!この落とし前は必ず付けさせて貰うわよ!!!」



田中は悪い汗を掻き、青ざめた顔で弱々しく口を開いた。



「とにかく家に行きましょう…話はそこで……」



俺の頭部に拳銃を向けられた状態で彼女を家へと案内し歩き始めた。



「怪しい行動とか取らないですから銃口を下げて貰いたいんだけど…臭いから近づかれるのも………」



「だ、だ、だ、誰のせいで!!!」



「ご、ごめんなさい!!!」



射殺は免れたが田中はフルスイングビンタを顔面に叩き込まれた。




ーーそんなこんなで2人は家の前までたどり着いた




「こんな場所に家なんてあったかしら?」



「最近、引っ越して来まして……」



「あんた、この街の人間かしら!?」



その質問に田中は少し戸惑った。



「いや、その……」



彼女は急に銃を腰に収め腕を組むと高らかに言い放った。



「そう、この街の人間なのね!」



まだ何も言って無いんだか…



「私は何を隠そう!日本って呼ばれる場所からこの世界に降臨して来た、黄昏たそがれの地上最強ガンマン!!!」



田中は彼女の言葉を聞いた瞬間、言葉を失った。



「い、今…日本って……?」



「ん!?あんた日本を知ってるの?」



彼女は首を傾げて顔を近づけて来た。



田中はためらう事もなく真実を述べた。



「俺も日本から今さっき転生して来ました…」




ーー2人は目を合わせたまま立ち尽くしとても気まずい沈黙の時間が続いた。



今後も頑張って行くので次回もぜひ見てください!!!

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