表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界に出荷された俺は渋々仕事を始めます。  作者: 赤崎のんた
第4章 萌え豚お兄ちゃんによる日常改革①
35/52

300円の愛刀に名前を付けたい!?

是非読んで見てください!

良ければ感想やブックマもお願いします。

  僕はプーラスチーク製の短剣を購入して、店を後にした。



「結構、似合ってます!」



 腰に短剣を掛けて歩いている田中を見て、ニヤニヤとした表情でマリーが言い放った。



「全く、嬉しくないんだけど……」


「所で、剣の名前は決めたんですか?」


「名前か……」



 プリケツ丸はまず無いな、うん。でも、銀貨3枚の剣に洒落た名前を付けようとも思わないしな……。



「マリーは武器に名前を付ける時、どうやって決めてるんだ?」


「私の場合、最初から名前が授けられていたので、考えた事はありません。ですが、剣を見た時の印象やその時の出来事を関連させれば良いのでは?」


「そんな感じでいいのか……?」


「知りませんよ、貴方の剣の名前なんて、適当に付けとけば良いんですよ」


「投げやだなッ!」



 最初の印象か……シャルロットやマリの様な───ッ!



「ちんちくりん!!」


「だ、だっ…!誰が、ちんちくりんですかッ!!」


 マリーは真っ赤に膨れ上がり、頰をしゆに染めて、ぷくり、と膨らませる。



「いや、落ち着けって、マリーに言った訳じゃないって!


「…………」


 それを聞き、マリーは、不機嫌そうに目を細めた。



「剣の名前だよ!剣の!」


「なぜ、そんな名前に?」



 ピリリと張り詰めた空気の中で、恐る恐る、経緯を話し始めた。

 


「最初に、この剣を見た時、正直ダサいと思った……けど、今改めて見た時、何となくマリーやシャルロットが頭に浮かんだんだよ!そ、それでッ!!」


「つまり、この剣は私や、あの店員の様な、ちんちくりんに見えたと?」


「そうそう!そういう事だよッ!だから、別にマリーにちんちくりんって言った訳じゃないんだ!」



 田中がそう言い放った瞬間、マリーは真っ赤になって怒った。



『そ、それって!私の事を、ちんちくりんだと思ってるって事じゃないですかぁ!!』



 その瞬間、その事に気付いた僕は、急降下で血の気が引いて行き、冷たい汗がこぼれ落ちる。



 まぁ、幼女に怒られるなら本望だろう。


 僕はそう、たかをくくった?のであった。



「き、気に食わないですが、ココで殺してしまったら、魔人討伐に支障が起きる可能性があるので、特別に水に流して上げます……!」

 


 おっ……幼女なのに、しっかり考えてるんだな…


「今、幼女のクセにしっかり考えてるなって、思ってませんでしたか…?」


「そ、そんな事、思ってないよッ!」

 


 人の心を読みやがって……恐ろしい幼女だ!



「そうですか、卑猥な事を考えていたんですね」


「考えてねぇーよッ!」



「時間もだいぶ経ちましたし、早く戻りましょう」


「お、おう……」


 また、変な奴と出会っちまったな……




 ーーこうして、僕たちはシャルシナへと戻った。



「遅いでござるぞォ!」


 店に戻ると皆んなが準備を済ませて、僕達の帰りを待っていた。


  もちろん、お出迎えの第一声は…メイドさんでは無く……シオンだ!

 メイドを雇ってる店のクセに、扉を開けるとキモオタデブがお出迎え!なんて、不快な気持ちでしょう!

 はぁ………泣きそうだ…



「こんな!幼女とデートとは拙者『プンプン』でござるぞォ!!」


「デブ、お前は取り敢えず死んどけ!」


「拙者は男に罵倒される趣味は持ち合わせて無いでござるぞォォォーーーーォォォォーーー!!!」



 変な奴に絡まれたら無視!それが1番だ。

この状況の場合、もちろん!無視だ。



 僕はシオンを無視して先に座った。


「おっ!戻ってきたっすね!」


「遅いわよ田中!早く出発しましょ!」



 椅子に腰掛けると、フェリたん達が準備を済ませて待っていた。



「ご、ごめん…アリスも忘れ物は無いな?」


 この、ポンコツ美少女の事だ……一様確認しておく。



「フッ!大丈夫よ、さっき確認したし!」



 アリスは嬉しそうな表情でそう答える。

 その様子を見て、僕もワクワクして来た。



「では、王国『アルドレア』へ向かいましょう!」


 マリーはそう言い放ち店の扉を開けた、その後を追う様にして僕達も店を出た。



「もしかして王国まではやっぱし、歩くのか?」


「いえ、飛竜ひりゅうを待機させてますので、歩く必要はないですよ」


「飛竜?」



 竜車りゅうしゃ的なたぐいの移動方だろうか…?



 そんな事を考えていると、マリーが大きく、キュートに息を吸った瞬間、高らかに指笛を鳴らした。



 すると、僕の頭上に生暖かい物が垂れ落ちて来た。



「なぁ!何か、頭に落ちて来たぞッ!」



 田中は頭を触って見ると、生暖かい液体が付いてる事に気づいた。



「きったねぇ!それに、スゲー臭いし……!」


「プププ〜汚ったな〜い!プププ〜」


 それを見た、アリスはお腹を抱えて笑っていた。



 そんな時、『べちゃ』と言う音が聞こえた。


「何、今の音?」



 アリスがそう言って辺りをキョロキョロ見回した。



「気のせいだっ………ッ!!」



 何かを言いかけて、アリスはその正体に気づいた。

 今、自分のおでこに垂れて来た液体に気づいたのだ。



「ひゃあぁあぁぁぁぁぁあっ!」



 最高にハイな気分だぜッ!



「な、な、な、何なのよ!コレっ!」



 そう言って、上を見上げたアリスは言葉を失った。


「どうしたんだよ?」


 アリスの驚いた様子を見て、田中も空を見上げた。



「ーーーーーーー!?」



 そこで目にしたのは、数体のドラゴンの姿だった。



いつもより、ちゃっぱり字数多めです!

次回も是非読んでください!


「今年もあと少しじゃん……で?」


では、次回!


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ