潜入、侵入、突入!
ぜひ、読んで見てください!
今回はちょっぴり書き方変えてので感想とか良ければぜひ…。
僕は2人より先に店の前までたどり着いた。
「おい、大丈夫か?」
「安心するでござる、拙者は…こんな場所でくたばらないでござるよ…」
「知ってる」
心配する気配もなく、シオンを店の横に引っ張って行った。
「さぁ、早くパンツを履くんだ」
「かたじけないでござる」
ゴミを持つように人差し指と親指でブリーフパンツを摘んで手渡され、シオンはブリーフパンツを履き直した。
「ふっ…」
田中がほっと一息ついて、少し離れた場所に居る妹や夜桜に手を振った。
「おっ!田中から合図来たよ、あおい!」
「んっ…。」
妹が杖を大地に打ち付けた瞬間、シオンの下半身にかかる靄が晴れて行った。
田中はその光景を見て、清々しい程の達成感でいっぱいだった。
(けど、コレで帰宅って訳にも行かないんだよな…)
ーー妹たちも店の前に到着した。
「相手も私達に気づいてるでしょうし、行きましょう!」
「シオン、お前はここで見張りで」
「拙者も同行しますぞ」って言ってくると思っていたが、すんなりと承諾した。
「ご武運を!!」
(シオンに言われてもしっくり来ない……)
こうして、僕と夜桜そして、妹の3人で店の中へ足を踏み込んだ。
ギィィィィィ……。
扉を開け店の中へ入ると、軋む様な音が響き渡り、部屋は真っ暗だった。
「灯れよ光、来たれ、晴天の灯火、フラッシュ!」
光の球体が宙に上がり、部屋全体とまでは行かないが、部屋に明かりが灯った。
「ーーヒッ!!」
空気が変わった感覚が、自分自身の肌で始めて感じ、じわじわと冷たい汗が床に溢れた。
足元には、鉄臭い血の跡が広がっていた。
「お、お前らぁ……」
弱々しく非力な声が近くから聞こえ、僕はふっと声の聞こえた、方向に目をやった。
ーーそこには、壁を背に寄りかかり、血塗れで倒れている男の姿と辺りには、ヴェイトレスの格好をした人達の死体が目に見えた。
(こいつ、先に店に向かったゴブリン族の…確か、背の低い……ナッド?!)
「ナッドだよな?!どうしたんだこりゃ…」
田中は無我夢中でナッドの元に駆けつけ、息がある事を確認した。
ナッドに気づいた妹と夜桜も慌てて駆けつけ、妹は急いで詠唱を唱え始めた。
「治癒の光を!『healing!!!」
白い光に包まれ、ジワジワと傷口が塞がっていった。
「この人の体に刺さってる剣を引き抜きて!」
ナッドの体には、数本の短剣が手や足に突き刺さっていた。
僕は震える手足を噛み殺そうと、グッと唇を噛み締めて、剣を引き抜いた。
ーーすると、引き抜いた場所の傷口が見る見ると、塞がって治癒された。
「治せる箇所は治した…痛みも一時的に引いてるはず」
「す、すまねぇ…なぁ」
「一体何があったんですか?」
夜桜が問い掛けると、ナッドは怯えた様子で俯き語り始めた。
「オレ達は…店に辿り着いて、直ぐにハンスと名乗る男を襲撃した…敵はハンスだけで無く、店の中にいた者全員だった、下の階へ逃げたハンスを2人は追って、オレはこの階の奴らを引き受けた……しばらくしてぇ…下の階からヘルハウンドを引き連れた、長い髪をした女が上がってきてぇ…はぁ、はぁ、はぁ」
「ーーーーン!!」
「その女って……今、ライアスさんが戦ってる…」
「今はライアスさんを信じましょ…」
(確かに夜桜の言う通り、今はライアスに任せるしかない)
「君はここで安静にしてて、私達は下の階へ向かう」
ーー夜桜はそう言い放って、手を前にかざした。
すると、眩い黒い雷光を放ちながら夜桜の手元から黒く輝いた剣が現れた。足がすくむ様な禍々しく感じるオーラを放っているが、刃こぼれ一つ見えない美しさに僕は心を吸い込まれそうな感覚と、その迫力と勇ましさに全身がゾッと痺れた。
「この、剣は…?」
「この剣は私の神の祝福、『魔剣グラム』!!!」
「グラム…」
(羨ましい……。)
「さぁ、行くわよ!」
「お、おう…」
ーーそうして、僕たちは下の階へと足を踏み込んだ。
今回、ちょっぴり書き方変えて見ました!
どんな感じだったか…まぁ、読みづらい事は変わらないと思いますがな。
「次回も是非読んで見てね」
では、次回!




