お兄ちゃんと呼ばれたい?!
前回の投稿で、次の投稿は8月4日って後書きに書いたけど…。<(΄◉◞౪◟◉`)>
ぜひ読んで見てください!!
「竜車での移動はこの辺りまでだ」
そう言ってライアスさんは竜車を停めた。
「まだ少し距離がありますよ?」
田中が聞いてみた。
「近づきすぎるのは危険だ!それにゴブリン族の3人が先に向かっている筈だ、相手も警戒しているはず」
「そ、そうですよね!!僕も同じ事を考えてましたよ!」
田中は妹や夜桜と一緒に居るこの状況で見苦しいまでの見栄を張っていた。
「キモォ…」
妹の暴言が心に突き刺さる。
「さぁ!あおいもお兄さんも行くわよ!!」
夜桜の言葉に慌てて妹が言い放った。
「ちょ、心春っ!こんな奴をお兄さんとか呼ばないで!!私の兄だなんて思いたくもないぃ…」
(そんなにボロクソに言わなくても……)
「じゃー、お兄さんは私になんて呼ばれたいですか?」
そんな夜桜の問いかけに僕はブヒッた。(歓喜した)
(何このギャルゲーの会話!!選択肢としては…お兄様かお兄ちゃんとかに限るけど・・・絶対殴られるしな…)
「田中で良いよ…それかお兄ちゃん」
(つい、言葉にしてしまった……)
「田中で」
夜桜は当然だが、お兄ちゃんとは言ってくれなかった
(いや!僕は諦めが悪いんだぁ!)
「も、もし…ハンスと戦うことになった時、ぼ、僕が大活躍して勝利したらお兄ちゃんって呼んでくれよ!!!」
田中のあがきを聞いて後ろにいたシオンが騒ぎ出した。
「拒否確定にも関わらず流石ですぞぉ!!なんたる魂!!!今日から『下品な妖刀使い』改め『粘着系変態紳士のロリコンお兄様』と命名しますぞぉぉぉ!!!」
「やめてくれ……」
シオンが叫んで居る中で夜桜は口を開いた。
「いいわよ!」
僕はその返答にビックリして、シオンは驚きで完全に気を失った。
「えっ!!!本当に良いのかよ?!」
田中が確認する。
「良いわよ!もし田中がとどめを刺すことが出来れば更にあおいと私が今後、田中の名前を呼ぶときは『お兄ちゃん』って呼んであげるわよ!!」
「なっ!何で私まで!!!」
妹が驚い様子で叫んだ。
「良いじゃんか!どうせ私達が瞬殺する訳だし!!」
「まぁ…確かに」
(なんて自信だよ……そんな凄いのか?)
「聞き捨てならないな」
夜桜たちの言葉を聞いて、ライアスさんが近づいてきた。
「お前たちが有名なのは存じて居るが、瞬殺とは自分たちの力に慢心し過ぎではないか」
「余裕に決まってるわよ!」
夜桜は全く動じることもなく反発した。
「せいぜい、足元をすくわれぬ様にするのだな」
「肝に銘じときますよ!最強の傭兵『獅子王』様!!」
夜桜がそう言って頭をぺこりと下げた。
「おい…シオン、獅子王って?」
いつもの様に田中はコソコソとシオンに質問した。
すると、シオンは目を覚まして何事も無かったかの様な表情で説明を始めた。
(こいつ、気絶慣れしてねぇ?!)
「説明しようでござるぅぅぅ!!!ライアス殿はの傭兵として名高く、ギルド登録はして無いのでギルドでは無いのですが、そこそこのギルドと同じ規模の部下が存在して『獅子王の牙』と呼ばれている者達がいる程で、最強の傭兵と言う呼び声も高いのでござるぞぉ!!」
「スゲーな…で、そのんなスゲー人にお前は殴られたと……。」
「てへぇ!」
シオンはお茶目にごまかした。
「田中くん、約束をするのなら『精霊の誓い』を使うと良い」
「『精霊の誓い』って?」
田中が質問した。
「『精霊の誓い』とは商人や傭兵がよく用いる方法で契約内容を互いに書き込むと契約が結ばれる、契約を破った場合は命を落とすと言った物だ」
(契約を破ったら命を落とすって…でも、それなら破る人も居ないか……)
「どうやってやれば良いんですか?」
田中が方法を聞いた瞬間、夜桜が割り込んで来た。
「そこまでしなくても…」
「瞬殺?なんだろ」
田中は小馬鹿にした様子で言った。
「わ、分かったわよ…」
夜桜は渋々承諾した。
「良いよね?あおい」
「ま、約束ならそれくらいして上げても良いわよ!」
妹も自信満々な表情で承諾した。
「で、契約のやり方は?」
田中がそう聞くと夜桜が言った。
「私がやるから見てなさい!」
そう言い放って夜桜は詠唱を唱え始めた。
すると、夜桜の手元に白く輝いた、1枚の契約書が現れた。
「さぁ、『精霊の誓い』を始めるわよ!」
「は、はい……」
ーーこうして精霊の誓いが始まった。
投稿頻度下がるって書いたけど、そもそも毎日投稿してないや……てへぺろぺろろろろ〜んっ!!
「今後もこんな感じですが宜しくです!!」
では、次回!




