就職先は何処へ#1
日本語の勉強中などで読みづらいと思いまがすみません。感想やアドバイス等頂けると嬉しいです!
俺の名前は田中健太、今年で無職歴10年目のごく普通の青年である。
いや、もう青年とは言わないか……でも、心はまだまだ少年の28歳!
18歳の時に就職をして2日で仕事を辞め、今に至る。
近所のババア達は、糞ニート呼ばわりしているが、自分で言うのもアレだが、ネットでは割と有名な異名を背負っているっぽい。
『蝿』と……由来は自分も知らないが、まぁ、かっこいい名前に聞こえるし、割と気に入ってたりする。
俺は毎日の様にパソコンを起動し、ネットサーフィンを楽しむのが日課だ。
この日も、いつもの様に多くのサイトをチェックしていた。
「うほっ!新しいフィギュア、今日発売じゃん!!」
俺は、ヒキニートではない。しっかりと足を運び、フィギュアを買いに行く。そんな奴が、ヒキニート何て呼ばれてたまるかよッ!
ーー田中は子豚の貯金箱を片手に、ジャージ姿のまま家を飛び出した。
子豚の貯金箱は食事の後に、扉の外へ置いておくと、投げ銭が収められている。まるで仏様の気分を味わえる!(おばさんゴメン)
しばらく歩くと店の前まで来た。
「あった〜コレコレ〜♪」
こんな平日に、ジャージ姿で美少女フィギュアを持ってレジに向かって、スキップして来る男を見る店員さんの目は、後始末されていない犬の糞を見る様だった……
そんな、光景を見たことは無いが……多分そんな感じだろう。
俺はそんな事には慣れている。何年続けてると思ってるんだ!?耐性くらいしっかり身につくんだよ!
田中は子豚の貯金箱とフィギュアの入った袋を持ち家へと戻った。
もちろん!子豚の貯金箱の頭は砕け散っている。
家に帰って扉を開けると、丁度そこには、妹の姿が見えた。
「やぁ〜妹よ〜!」
俺は愛想よく笑みを浮かべて、話しかけて見た。
「死ね」
俺に帰って来たのはその一言だった。
そう、俺には妹が居るのだ!更に聞いて驚け、血の繋がりは無い、ギリ妹なのだ!!そんな、僕は全国のロリコンに命を狙われるレベルの幸せ者なのである。
数年前に母が亡くなって、父がおばさんの家へと僕を預けた訳だが……俺は妹とは会話もロクにした事がないのだ。
田中は部屋へ戻り、フィギュアをすぐにケースへ閉まって、パソコンを起動した。
「うほっ!天城葵先生のブログ、更新されてるじゃん!」
天城葵とは、田中がこの世で1番愛しているラノベの原作者である。
「ん・・・・・?」
僕は更新されていたコメントをみた。
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【今日は最悪だった〜(涙) 家に帰ったら、人間サイズのゴキブリが玄関にいたー!ホント最悪だったよ〜】
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「また、天城先生の冗談は面白いなぁ〜」
僕は即座にコメントを打ち込み、コメントした。
「さてと〜トイレ、トイレ〜♪」
俺は天城先生のブログを見終わり、トイレへと、階段を降りて行くと……途中、そこには妹の姿があった。
また、「死ね」とか、無視かと思っていたら、妹の方から口を開いた。
「父さんが、明後日帰ってくるから」
そう言ってリビングへ行ってしまった。
その瞬間、僕は完全に呼吸困難になっていた。
「ふぇ!おじさんが……?僕まだ仕事、付けてないじゃん……ヤバくね?バカじゃね?急すぎじゃね? 10年ぶりの再開で、今はニートしてます!なんて言えないだろうがァァァーー!スーツなんて、とっくにフィギュア代になってるぞッ!明後日とか、詰みじゃんッ!おうぇ……」
田中は1人、トイレで狂い悶えていた。
ーー数分後、心を落ち着かせ、我に帰った僕は部屋へと戻った。
「仕方がない……何でもいいから、バイトでも何でも取り敢えず、探すしかないな……」
田中はボヤきながら、求人サイトを眺めていると、ある1つの求人募集に目を寄せた。
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【ニート必見】 死後の人生で楽しくお仕事してみませんか? 皆んなの憧れ、勇者になっちゃいます?
仕事に就けないのは世間が悪い!真の実力を見抜けない企業が悪い!こんな世の中に貢献したくない方へ!少しでも興味をお持ちでしたら、びせお気軽にご応募お待ちして降ります!
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「死後のお仕事って…不謹慎な………採用条件ニート歴5年以上?ふざけ過ぎだろ、採用条件……。」
田中は少し迷ったが、何を思ったか、そのまま応募まで進んだ。
【ご応募いただきありがとうございます!】
田中は特に考えずに応募した後、送られて来たメッセージを見て少々戸惑った。
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【貴方は採用ですね!流石に10年ってヤバイっすね、キモっ…あ、すみません。本音が文面で (><;)
貴方が永眠し次第、異世界へ派遣させて頂きます!
転生後は自分で頑張って下さい。
最後にご注意を説明します!
死後5分間までは、他人に触られないで下さいね☆
触っちゃうと、その人も異世界行っちゃうんで〜細かい事は良くわかんないや☆】
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田中はメッセージを二度見した後、即パソコンの電源を切った。
「何だァ!このメールはッ!あっさり、採用通知来たけど、イタズラの求人に合格しても意味ねーーんだよッ!最悪だ……こりゃ、神様からの無職でいなさいっていう、教えなのか?働いたら負けとは、なんて素晴らしい言葉だ!」
『無職バンザーーーーーイ』!!!
心を落ち着かせるため、僕はまた、楽しみの1つである、天城先生のブログを開いた。
「天城先生は返信頻度が多いからなぁ〜」
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【さっきゴキブリと会話しちゃったよ(汗)
でも、内容全部伝える前にギブアップ〜(笑)
よく考えたら手紙で良かったー(><;) 】
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「また、ゴキブリジョークか〜先生はゴキブリにハマってるのか?」
急いで田中はコメントを入力した。
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【天城先生はゴキブリネタがマイブームなんですね!僕もゴキブリ大好きです(笑)】
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田中は求人を探すのを辞め、眠りについたのであった。
最後まで見て頂きありがとうございます。
次回もよろしくお願いします!