今日からあなたもヒトラー!プロパガンダについて
「考えるな。感じろ。感じたら従え」
――だいたいそんな感じの思想教育
※本記事はジョークである。
繰り返す、本記事はジョークである。
【はじめに】
この講座を読んで
「なるほど、使えそう」と思った人は、
プロパガンダに向いているが、
権力を持たせてはいけないタイプである。
一方、
「笑えない」「嫌な気分だ」と感じた人は、
たぶんまだ大丈夫だ。
【概要】
プロパガンダとは
「相手に考えさせず、いい感じの気分でYESと言わせる魔法」である。
魔王軍の広報部が毎朝コーヒーを飲みながら量産しており、
人間界では「ニュース」「広告」「バズってる投稿」などの姿で擬態している。
【なぜ彼は“選ばれてしまった”のか】
当時のドイツはこうだった。
経済はボロボロであり、誇りはズタズタにされ、
誰かのせいにしたい気分はMAXに上った。
ここに登場したのが
「全部あいつらのせいだ」
「君たちは本当は偉大だ」
という超・分かりやすい物語である。
複雑な現実より、
単純な敵と単純な希望の方がよく売れる。
試しに私が今ここで
日本の政治の難解さを丁寧に語り、
13もある政党の政策を並び立てたとしよう。
きっと貴方は読み終わる前に
この記事を閉じる事だろう。
それよりも
「消費税撤廃!」とか
「自民反対!!」とか
一言で言い表せられる方が
キャッチ―であることは間違いない。
それが正しいかどうかは別として。
そしてそのキャッチコピーに
共感するにしろしないにしろ、
反対意見や背景については
調べようともしない。
当時のドイツもそうだった。
”なぜユダヤ人が悪者なのか?”
彼らは疑う事すらしなかった。
用意されたストーリーを知識として
学んでしまったことで。
だから彼は選ばれたのだ。
【ヒトラー式・プロパガンダ基本技】
① 世界を白と黒だけにする
・我々:勤勉・被害者・選ばれし存在
・彼ら:堕落・寄生・世界のバグ
中間?
そんなものは存在すると都合が悪いので削除する。
もし君が学生であるならば、
生徒と先生であったり、カースト上位とそれ以下で
明確に分けたまえ。
・君達:勤勉・真面目・正義の集団
・先生/上位陣:怠け者・社会不適合者・不良
そして先生やカースト上位の人間たちが
本来劣った人種であるということを
ハッキリと明確に、何度も明言するのだ。
「先生などと言って偉そうにしているが、
所詮は組織に飲まれて自由に身動きが取れない”大人”である!」
であったり、
「喧嘩が強かろうが、スポーツ万能で
あろうが気にする必要はない!
社会に出れば何の役にも立たない才能だ!」
などと言っておけばとりあえず良いだろう。
② 感情を直撃し、思考を後回しにする
亡国魔王軍のドイツでは
恐怖、屈辱、怒り、誇り、
これを演説+音楽+群衆+照明で一気に叩き込む。
理屈はあとで新聞がそれっぽく整える。
もし君が学生であるならば、
音楽や照明は使い辛いだろう。
しかし、演説で群衆を作ることはできる。
教室に漂う負の感情を察知し、
それを大げさに主張し惨めな思いを皆と共有する。
例えば校則への怒りや担任の先生から受けている
屈辱が好まれる。
そして、「しかし俺/私達も一人の人間だ!」
と自己の存在意義を誰にでも当てはまる言葉で
主張し、誇りを思い出させる。
サラリーマンでも同様だ。
プレゼンをする際は聞き手の抱えている
ネガティブな何かをハッキリと
露見させた方が良い。
その後に胸が晴れるような物語を話せば
聞き手のハートを掴むことができるだろう。
③ 嘘ではなく「偏った事実」を使う
完全な嘘はバレる。
なのでこうする。
一部は本当、文脈は無視。
原因と結果を入れ替える。
すると聞いた側はこう言う
「全部嘘ってわけじゃないしな……」
この一理あると思わせることが大事だ。
例えばダイエット食品なんかはその典型だ。
「○○が脂肪の吸収を抑える」
「糖質0だから大丈夫」
これらは全て事実だ。
しかしよく考えてほしい。
痩せたいなら”食べない”のが一番だ。
ダイエット食品は
”必要以上に食べたい”という欲求を
持った人たちに向けた
偏った事実を主張しているものだ。
しかし例を挙げても
実行するのは難しいと思った事だろう。
であればヒステリック女子を
君のチームにいれると良いだろう。
彼女達は論点のすり替えに秀でている。
彼女たちは自らが不利な状況で
あったとしても気付けば
形勢を逆転させ相手を責め立てる。
ヒステリックの「ヒ」は
ヒトラーの「ヒ」であることを
忘れてはならない。
④ 繰り返しは正義
同じ言葉を演説で、ポスターで、ラジオで、
教育で、何度も何度も繰り返す。
すると人は考えなくなる。
「昔からそうだった気がする」
と、いつのまにか勘違いするのだ。
⑤ 意味のハッキング
ヒトラーの本領はここだった。
彼は言葉を奪い、
別の意味に上書きした。
「愛国」=政権への服従
「批判」=裏切り
「平和」=敵を消した後の状態
「普通」=我々と同じであること
反論しようとすると、
自動的に「非国民」になる設計だ。
実は日本でも且つては
似たような感じだった。
戦争は自衛のためであり、
アジア解放のためでもあり、
欧米の圧迫からの脱出と言われていた。
侵略という言葉は勿論使われず、
「進出」「建設」「解放」
と表現された。
天皇は現人神と教えられ、
国家=家族であり、
忠誠は道徳であり宗教だった。
この枠組みの中では、
国家への批判は非国民として
処罰の対象であった。
【便利なテンプレ発言集】
さて、ここで簡単に使えて便利な
発言を紹介する。
「我々は被害者だ」
「疑うのは敵を利する行為だ」
「非常時だから仕方ない」
「今は説明できないが、正しい」
「真実を語っているのは我々だけだ」
現代でも頻繁に見かける仕様である。
【失敗する特徴】
プロパガンダを実行するにあたっては
”曖昧さを認める”なんてことはあってはならない。
それはすなわち”反対意見を許す”ということに
繋がるからである。
ではどうするか?
「分からない」と言うのだ。
また”冷静な討論”をするというのも悪手である。
これはプロパガンダ的には最悪である。
なぜなら冷静に分析されてしまえば
例え一部分が事実であったとしても
非常に偏った主張であるとバレてしまうからだ。
【本当に恐ろしい点】
ヒトラーの最大の技は、
「嘘をついたこと」ではない。
人々が“自分で考えるのをやめる空気”を作ったことである。
そしてその空気は、
ヒトラーが死んでもしばらく残った。
【まとめ】
ヒトラーは「特別な怪物」ではない。
不安・怒り・被害意識が溜まった社会で、
プロパガンダがうまく回った結果である。
だからこそ怖い。
そして伝えておこう。
次に現れるのは、ヒトラーではない。
この講座を読んだ君だ。
【最後に】
さて、この講座を読んで
「なるほど、使えそう」と思った人は、
プロパガンダに向いているが、
権力を持たせてはいけないタイプである。
一方、
「笑えない」「嫌な気分だ」と感じた人は、
たぶんまだ大丈夫だ。




