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プロローグ -異変の異変-
蒼く暗い明六つの空が、霜月初めの冷気を特段と強く感じさせる。あの人の住むところと比べると、ここは夜も長く朝は寒い時期に入るのも比較的早いのだろう
「それで…本当に大丈夫なんですか?」
「うーん、どうだろうね……何も起きてないと楽でいいね。
ま、なんかあったらなんとかするからさ、あんまり気に病まないでよ。」
この人は本当に無責任で適当な人間だな、と自身の横を歩く赤髪の女性を横目で見た。
大体さっきも、私の階級には不相応な仕事を押し付けて自分は近場の石屋でショッピングに惚けては私の傷を治そうともしてくれない。
「それにしても…すごいことになっちゃってますね」
「だねえ。これはもう…”廻天“だね。」
目の前に望む、鎖のように連なり、木のように根を張る巨大な半透明の物体を見上げながら、私たちはそう言った。
初投稿でした。小説初心者+まとまりのない意味不な話になってますがどうかお手柔らかに…