表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ベルダーシュの勇者  作者: らんた
第八章 ベルダーシュの勇者、旅を終える
85/117

第四話

  「くそっ!!」


 「こうなったらロインの故郷の村人を殺してやる!!」


 「どうせ俺たちは死ぬんだ。ヒャッハー!」


 ネオ・ダークキャッスルを攻撃したロインの攻撃から逃れた者の一部がロインの故郷を攻撃しにいった。


(ふむ)


 「また警告音か。どれどれ。また狩人じゃろ」


 しかしセヤが水晶を通して見えた者は闇のベルダーシュであった。


 「いかん!」


 セヤは急いで外に出ると幻惑の術を唱えた。セヤは急いで狸の仮面を被る。


 「なあ……もうサムル村に着いてもいいころだよな」


 「ずっと同じ林の中を歩いていないか?」


 セヤは呪文を唱えた。すると樹に埋め込まれていた緑色の水晶から光線が出た。


(何だ? あの光は……?)


 「ぐぎゃああ!」


 なんと手が切断された。光線の本数が増えていく。脚を切断されるもの、胴体を切断されるもの、林は阿鼻叫喚あびきょうかんとなった。


 「逃げるんだ!!」


 しかし、幻惑の術にかかった範囲内で逃げるのは無駄な行為だった。無限回廊となるからだ。


 セヤはさらに呪文を唱えた。すると光線の本数が四本になった。


 最後まで生き残った闇のベルダーシュは肉片になった。呪文を終えると幻惑の術を解除する。村の近所の村で三十人ほどの闇のベルダーシュの死体が出てしまった。


(ロイン並みの凄腕が来なくてよかったわい。あの術、バリアで跳ね返されたらわしに向かってくるんじゃ)


 セヤは業火の術で死体を燃やした。


◆◇◆◇


 翌日、サムル村の村人は驚いた。


 「酋長、我々を殺そうとしたものを逆に撃破しました」


 村人は改めてベルダーシュの恐ろしさを知った。


 そして闇のベルダーシュを火葬した。そんな時水晶から声がする。楽師長だ。


 ――セヤ、驚くなよ。ロインがネオ・ダークキャッスルを撃破したぞ


 「楽師長様、そのネオ・ダークキャッスルから来た闇のベルダーシュの残党を撃破しました」


 ――それはすごい! 幻惑の術で撃破したのか


 「はい」


 ――これでコミギ村を再建したら、ロインの旅も終わりだな。お前も元に戻る準備をせよ


 「はっ」


 水晶から応答が無くなった。


 「幻惑の術のセヤ」の二つ名が復活した瞬間であった。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ