第六話
「メイ、よろしくな」
「こちらこそ」
「で、冬季は本拠地に戻るんだな?」
「ええ、昔ダークキャッスルと呼ばれた城にです」
「え?」
「そうです。勇者様が竜帝王を倒したあの地に我々は住んでいます」
「残党となって復讐の連鎖をしないよう私たちは楽師に戻ったんですよ」
「だから……」
メイはハープを弾いた。なんて美しい音色なんだ。
「まだまだだけど、こんな感じかな」
「そうなんだ」
「で……勇者様にお願いするのは元ダークキャッスル、今のフォークロアキャッスルの再建と水道敷設ですよ」
「ですよね~」
「ってことは玉座に座ってるのは…‥」
「そうです。カル楽師長です」
「もっともカル楽師長の呼びかけに応じず……一部の闇のベルダーシュが再結成してゴミキ村に城まで作ってしまいました」
(カズヤの村だ!!)
「そう……いい情報ありがとう」
「いずれ俺たちはゴミキ村の城を攻めないといけないようだな」
話してるうちに村が見えて来た。
「お! 着いたぞヨクモ村に。一応、ここで防寒具を買うんだな? それと俺北方の村には行ってないから水道建設も必要だな」
「私も厨房器具作らないと」