第二話
家々の建設が終わるとロインはますます暇になった。本当にロインはやることが生まれて初めて無くなったのだ。
ロインは近所の川で釣りなども行ったりした。糸が絡まり碌に釣りが出来なかった。ロインは自分が不器用でどうしようもなかった人物であることを思い出した。
ロインはカルが居たとされる小屋に入ることも許された。村からかなり外れていた。
様々な魔法道具がある。しかし、ロインには使い方が分からない……とりあえず自分の家に持って帰ることにした。顧問を辞めたベルダージュの財産は現・ベルダージュのものになるからだ。
(もしかしたら、俺も顧問になるかもしれないんだよな~。そしたらここに住むのかなあ……)
(やっぱ、俺にも一生の伴侶ほしいなあ)
ロインは村に戻った。
そんな時転移魔法でゾイが村にやってきた。
「ロイン、来るかい? 生まれたんだ……俺たちの子供が」
「本当か!」
「ちょっとなら村を離れるのは許されるだろ」
「じゃあ行くか!」
こうして二人はあっという間に転移した。
子供は可愛かった。
「お前もとーちゃんになっちゃったな」
「責任重いぜ。そうそう、お前も家族いいぜ?」
「でも今の村じゃ出会いなさそうなんだよな~」
「じゃあ冒険で寄った村に行けばいいじゃん」
「そのために転移魔法覚えない?」
「いいの……?」
「もちろんさ!」
◆◇◆◇
こうしてロインは酋長の許可をもらって一日三十分という時間だけ転移してもらってゾイに転移魔法を教えてもらうことになった。同時に雷魔石や炎魔石を買うお使いもセットとなった。
「魔石でお前の村も豊かになったよな」
ロインは一か月かけて転移魔法を習得した。