~序~
ロインは故郷でも水道建設を行っていた。
「これがほかの村でも行ってきた水道建設だよ」
「すごい!!」
「さすがロイン!!」
ロインは雷の魔石でポンプを動かし、各家庭や農場に水を供給した。共同トイレは水洗、お風呂も共同だった。
「お風呂は女、男、ベルダーシュの順ね。一人で一時間以上入ったらだめ」
「はい」
「そしてこれが一発点火厨房機器。こうやってコックをひねると」
「本当だ! 火が付いた!」
「定期的に魔石は買いに行ってね」
「でも魔石購入が出来る村ってはるか遠くの村だよね、ロイン」
「そうだった……」
「まあまあ、それでも重労働が消えただけでもすごいよ、それに」
「見てくれこの大豊作を」
そう、ロインは村の農業をも変えたのであった。農業用水が村を豊かにしたのであった。
「この調子で家も樹の材木を使った邸宅にしたいねえ」
「おーい、ベルダーシュが来たぞ~」
「あ、ゾイとハル」
「こんにちは」
「ちょうどいいとこに来た」
「魔石の補充、どうしようかと考えてたんだよ」
「ふふっ、同じ事考えてたのね」
「実は……じゃーん!」
「魔石だ!」
「ゾイは転移魔法が出来るからな」
「それと報告があってな……出来たんだ」
「本当か!」
二人は照れていた。
「おなかさすってみて」
「本当だ。音がするよ」
「ロインもはやくいいベルダーシュか女を見つけないとな」
(嫁か……)