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ベルダーシュの勇者  作者: らんた
第六章 俺は師匠を超えて見せる!
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第一話

 「風の刃!!」


 闇の鴉に向ける巨大な竜となったロイン。しかしバリアで跳ね返されてしまう。次にロインは業火を吐いた。しかし竜の業火をもってしてもバリアで跳ね返されてしまう!


 「こんなものか!ロイン!!」


 闇色の風の刃を次々放つザイロ。


 ロインが作ったバリアはどんどんひびが入る……そしてバリアの一部が割れた。ロインはザイロの風の刃を食らい竜の顔の一部に傷が生じた。


 ロインはさらに上昇してもう一回バリアを作った。


 「無駄だ!」


 次々ザイロが放つ闇色の風の刃がバリアを破壊していく。


 「氷の刃!!」


 ロインは今度は上へ氷の刃を放った。氷の刃は放物線を描くように闇色の鴉に向かっていく。しかしザイロが作ったバリアに阻まれる。


 「こんなもんだったのか! お前の実力は!!」


 バリアが砕け散る!!


 (今だ!)


 「光の刃!!」


 風魔法と光魔法を混在させた魔法である。闇色の風の刃を次々破壊していく!

 

 「な……!?」


 そして光の刃が闇色の鴉を直撃した。


 「ぎゅえええええ!」


 鴉は悲鳴を上げて地上に落ちた。鴉は変化を解いた。


 竜も地上に降りて変化を解いた。もうザイロは全身血だらけだった。大地に倒れていた。


 「ざまあ……ねえな……。これが闇に落ちた者の最後だ」


  息も荒々しい。


 「ロイン、俺はうれしい。よくここまで成長できたな」


 「師匠!」


  ロインは己の仮面を取って懐に仕舞うとザイロの手を握りしめた。


 「風魔法と光魔法の融合……そんなこと考えられなかった。お前は天才だよ」


 (そんなわけない。これは教わったものだ)


 「さあ、俺は様々な者を殺めた人間だ。とどめを」


 ロインは泣いていた。ロインはかぶりを振った。


 「もう『闇のベルダーシュ』は終りだ。こんな悲劇を繰り返してはいけない」


 ロインはただただ泣いていた。


 「なぜ師匠の言う事が聞けない?」


 (師匠だからに決まってるじゃねえか!)


 「カズヤの敵を討ちに来たのではないのか? カズヤの血肉まで食べたんだぞ俺は」


 (それでも!)


 「本当にお前は弟子失格だな」


 そういうとザイロは仮面を取った。


 「なぜ殺さない」


 ザイロの頬から涙が伝わり大地にしずくが落ちる。


 「ロイン……」


 ザイロは指を指した。


 「竜帝王。ダークドラゴンというのはあくまで表向きの名。本当の名はゾギオ。俺を闇のベルダーシュに誘った男だ。奴の弱点は俺と同じ光魔法だ」


 「師匠……ありがとうございます」


 やがてザイロは何も言えなくなった。ザイロの顔は青白く体は小刻みに震えていた。


 ロインはその場から離れるように去って行った。


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