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ベルダーシュの勇者  作者: らんた
第五章 ダークキャッスル
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第七話

闇の鴉がくちばしから業火を吐き出す。


ザイロはクエッ! クエッ! と嬉しそうに声を出す。


梟が己の爪で攻撃するもかわされる。


「隕石降下術」


闇の鴉が呪文を唱えると闇の空間が生じ梟に次々石が当たる。


「なにくそ!」


梟は回復魔法を唱える!


「回復だけで、何が出来るというのだ?」


次に闇の鴉は毒の霧を出した。


これもまた解毒魔法でどうにかこなした。


と……その時猛スピードで嘴で鴉を突き刺す。


さらに鉤爪で闇のくちばしを攻撃する!!


「なかなかやるじゃないか。でもこれはどうだ?」


それは石化呪文であった。


じわじわ梟が石化していく。


「闇解除呪文!!」


梟にむしばんでいた石化が解けた。


「死霊よ、梟に呪いを!」


するとなんと次々現れた闇の猛禽類が次々襲い掛かる!


「死霊浄化術!!」


梟が死霊を次々光の彼方に消し去った。


その時、隙が出来た!


「黒の風の刃!」


ザイロはあのロインに風の刃を教えた人物である。なんて強力な刃なのだろう!!


(――死ぬ!!)


避ける間もなく梟は刃によって肉片になった。


闇の鴉が地上に降り梟の肉片を堪能してからザイロは変化を解いた。


「なかなかの運動であったぞ」


「「ザイロ様!!」」


村じゅうの闇のベルダーシュが集まる。


「今日は祝いだ!!だがその前に、この梟を埋葬せよ。かつてのこの村の最後の住民だ。丁重にな。俺はその間に……あのロインに向かって勝利の報告へ行く」


「「御意」」


ザイロはカホキヤ村へ転移した。


◆◇◆◇


「ロインよ!!」


ザイロが吠える。


ロインが満身創痍の姿で宿屋から出る。


「報告だ……カズヤは、死んだ」


吹雪の声が闇の鴉の仮面から発した。


「そんな……ばかな」


ロインは崩れるようにして倒れた。


「いい戦いだった……にしても肉はなかなか旨かったぞ」


「おのれえ!」


しかしロインは立ち上がれない。


「やめろ、その体では戦えまい。いつでもダークキャッスルで待ってるぞ。友の敵を討ちたいだろう?」


そういってザイロは闇の鴉の仮面を外す。


「なあ、ロイン?」


その声、その顔は間違いなく師ザイロだった。


「約束通り、この村は襲わない。だがいつでも闇のベルダーシュはこの村に進撃できる。そのことを忘れるなよ」


そう言ってザイロは闇の鴉の仮面を再度付けると転移魔法を唱えて消えた。


「嘘だああああああ!」


ロインは号泣した。



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