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ベルダーシュの勇者  作者: らんた
第四章 親友を取り返す!
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第六話

 「行くよ」


 三人は闇の僧衣を着込んだ。


 「いよいよ敵の本拠地に乗り込むんだな」


 カズヤは紐を締めた。


 「仮面ないけどどうするの? お前らの仮面見せろって言われたらまずいわ」


 「一つゾイの闇の狼の仮面ならあるけど」


 「それかぶったら即ばれるだろ!」


 「ですよね~」


 ロインの無計画ぶりに二人は呆れていた。


 「どっかで襲って仮面奪うか」


 「でもなんとかの仮面を奪われたってすぐ情報が行くと思うよ」


 ハルの言うとおりだよな。


 「そっかー。じゃ、盗むか」


 「それしかないのか」


 どうやって盗む……。


 「自分の仮面と闇の仮面二つも懐にしまうのは大変」


 ハルの言う通りだ。二つも仕舞うのは不自然だ。バレなきゃいいが。

 

 「皮袋に仕舞うしかないだろ」


 それも不自然だよな? でもそうするしかない?


 「街に来たぞ」


 ――堂々としろよ


 ――分かってる


 街を歩くと通常の店のとかに工場を見つけた。


 ――これは


 ――厨房器具の工場だ


 ――これ、鉄じゃない。やっぱ石だ


 ――ずっと眺めてると不審者だから洞窟の中に入るぞ


 洞窟の中に入った。


 階段もちゃんとある。


 「こんにちわ」


 「こんにちわ」


 ちゃんと挨拶を返す。


 「だめだ!なっとらん!」


 「「はい!」」


 どうもここは闇魔法道場のようだ。隣は食堂だ。新米の闇のベルダーシュらしき人物がバケツ持って水を運んでいる。


 ――バケツを頂こう。仕事をする振りをすることが出来る


 ――かしこいね~


 ――すごいね


 ロインたちは階段を上っていく。空のバケツを持ったまま。


 二階は宿舎のようだ。


 ロインは階段をさらに上っていく。


 三階に行くと空気が変わった。


 「お! どこに行くんだ君たちは?」


 「すみません、道に迷ってしまって」


 「新米か? ここ三階は四天王や副官の執務室だ。そそうのないようにな。あと最近裏切者を閉じ込めているから近づくなよ」


 「ありがとうございます」


 よかった!! 顔バレしなかった!!


 (ここにいる!)


 (赤く光ってる!!)


 (施錠解除呪文ってどうやるんだっけ!?)


 (闇魔法解除呪文ならもしかして!)


 赤く光った壁が光らなくなった。


 ゆっくりと壁が滑り出す。


 中の部屋でバケツを置く。間違いない!!


 「ゾイ」


 ゾイは足を踏みながら何かを回していた。


 「ロイン!」


 お互い抱き合った。互いの涙が溢ふれる。


 「感動の再開はいいが、ここから早く出るんだ」


 カズヤの言う通りだ。


 「そうだった。ここは魔法が一切封じられてるエリアなんだ」


 「この腕輪の宝石を取ってくれないか?これが魔法を無効化する魔石だ」


 ロインは小刀で宝石をいた。


 「OK! 取ったぞ」


 「ありがとう。じゃあクミラ村まで一気に転移するぞ」


 そして扉の外に出た。


 「あ! お前らは!!」


 偶然廊下を歩いていた闇の蟲の仮面に見つかってしまった!!


 闇の蟲の仮面は業火の魔法を唱える。かろうじて避ける四人。


 「手をつないだか!」


 すると黒い渦を巻いて四人は消えた。


 たどり着いた先は……。


 クミラ村だ……!


 間違いない。クミラ村だ!!


 「俺たちは友を奪還したぞ!!」


 ロインが両手を上げて喜ぶ。


 「ゾイ!!」


 「痛いよ、カズヤ…‥」


 四人は抱きしめながら、泣きながら喜んだ。



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