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第十一話
「ゾイが居ない!!」
ロインが必死に探す。
「どこ探しても居ない」
カズヤは悲鳴に近い声になった。
「居たか?」
ロインの呼びかけにハルは……。
「居ないわ。荷物の中に仮面もちゃんとあるわ」
そんな時村は大騒ぎとなった。
「や、闇のベルダーシュだー!」
「逃げろー」
「新手か!?」
ロインはすかさず戦闘態勢に入る。
「ロイン、カズヤ、ハルは居るか?」
鷹の闇のベルダーシュがそこに居た。
「ゾイは頂いた。半年以内に我々のアジトに来い。でないとゾイが死ぬばかりでなく、調理器具を通して全国の村々を爆破させるぞ」
「なんだって!?」
あれは遠隔爆破装置にもなるのか!?
「ゾイを見捨てればいいという判断は辞めるんだな」
そう言って転移魔法で消えた。
「なんてことだ!」
ロインは地団駄を踏む。
「せっかくやっとゾイと信頼が築けたというのに!!」
三人は泣きながら地面を叩いた。
<第三章 終了>