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ベルダーシュの勇者  作者: らんた
第三章 親友が、連れ去られた!?
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第八話

 「ウルまでやられたようだな」


 闇色の鴉の仮面が吹雪の声で言った。


「所詮奴は四天王の中では最弱。引退間近の老いぼれよ」


 闇色の蟲の仮面が北風の声で言った。


 「ならば私が行くか」


 闇色の鷹の仮面が凍り付く声で言う。


 「ウルと同じ過ちは犯すなよ?」


 闇色の鴉の仮面が釘を刺す。


 「安心してください。策があります」


 「同じセリフをウルから聞いた記憶があるが」


 「相手は石化呪文まで唱えるのだぞ。空中戦は無理だぞ」


 「裏切者のゾイを拉致しましょう」


 「ほお?」


 闇色の蟲の仮面が興味を持つ。


 「で、ここに来いと挑戦状を叩きつけるのです」


 「そうすればあいつらは転移魔法を使えず人の脚でここまで来ることになります」


 「ゾイさえ捕まえれば空中戦が可能です」


 「お主も相当悪よの……」


 「『卑怯』は闇のベルダーシュにとって誉め言葉」


 「くっ……くっ……くっ……くっ……」


◆◇◆◇


 翌日、ロインたちは闇のベルダーシュ四人を丁重に葬った。


 「安らかに眠れ。そして今度転生して来る時は『ラディア』の無い世界になってることを楽しみにしとけよ」


 そして麻痺解除薬の代金を店に払う。


 道具屋は「闇のベルダーシュは来てないだろうな!?」と恐れおののいていた。


 ゾイは道具屋の外で待っていた。


 「払ったよ」


 「やれやれ」


 さすがに今日のゾイの服装は一般の服装だ。


 「それじゃこの村のベルダーシュに会うか」


 この村のベルダーシュは老婆だった。


 「こんな私でも昔は『女→男』でね男性、女性共に魅了し続けたよ。でも歳取るとだめねぇ。ただの老婆になってしまうんだもの。もっとも『女→男』のベルダーシュは男性の服装を着るのが規則だけど今となってはどっからどうみても老婆ね」


(ということは俺たちもいずれはただの爺になってしまうんだろうか。もちろん、生きていればの話だが)


 「私の名前はゼハ」


 「ゼハさん、よろしく」


 「私の使える魔法は神聖魔法のみよ」


 「神聖魔法?」


 「要は回復魔法よ」


 「カズヤ、お前の分野じゃないか」


 「でも、俺小さい回復魔法しかできねーぞ」


 「私が使える魔法は回復のほかに麻痺解除に解毒、悪霊退散に不死者を亡ぼす魔法、闇魔法封印の解除などだねえ」


 「え……?」


 「麻痺解除魔法?」


 「そうだよ~。しびれる魔法を喰らったらある程度回復できるのよ~」


 「「早く言ってよ!!」」


◆◇◆◇


 こうしてロインたちは水道建設を行い、カズヤは必死に神聖魔法を覚えた。

四日後、闇のベルダーシュの支配から逃れることが出来た上に水道建設までしてもらったため酋長はうれし泣きした


 「また来てください」


 「ああ、暇になったら来るぜ!」


 こうして四人は村を後にした。



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