表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ベルダーシュの勇者  作者: らんた
第二章 ラディア
18/117

第三話

 次の村にたどり着けなかった。


 ロインは風の刃の術で樹を切り倒し…と言いたいところだが周りには樹が無かった。草原である。


 (野宿か……)


  雨が降ったら最悪である。


  「ここから先、しばらく草原だな」


  「テント、やっぱ必要だな」


  「お前、テントなしで今まで旅してきたのか」


  「いざとなったら小屋作ればいいんだからな」


  「世の中、森林がある場所だけじゃない。今はまだ草原だがロッキーのあたりに行くと砂漠だぞ」


  「砂漠?」


  「一面、砂と石だ」


  「そっか……」


  「今度からテントを買っておけ」


  「ああ」


  「で、ここからずっと西に行くのか?」


  「まあな」


  「目的地は?」


  「ない」


  「宛てがないのか」


  「三年旅をしろという命令だからな」


  ――ロイン、ロイン!


  水晶が光った。この声、もしかして!!


  水晶を手に取った。


  ――ロインか! お前の旅の名声があちこちで聞こえるぞ。


  「ありがとう」


  ――小屋を作ったんだってな。おかげで旅の者に大好評だ。


  ――おかげでロインの株が上がってるぞ。


  ――ところで今どこにいるんだ?

 

 「分からない。森林を出て草原に差し掛かっている」


  ――大河ミシシッピにぶつかるだろうな。


  「大河?」


  ――船じゃないと渡れないぞ。


  「そっか~」


  元気そうで何より。また水晶が反応したら返事してくれよな。


  水晶の光が消えた。


  「お前便利なもの持ってるな」


  「まあね」


  「さあ、寝るか」

 

  二人は火を消して横になった。


  一面の星空の下で寝る。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ