表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

22/52

19話 闘技大会 本戦4

会場に入るとすでにアーサーさんが待っていた。


「君が噂のダークホースだね」


「ダークホースかどうかは分かりませんが、アーサーさんに知っていただけていて光栄です」


「そりゃあ本戦出場者はみんな知っているさ。お互い良い試合にしよう」


「はい...」


 この時はまだわかっていなかった。この人の恐ろしさを。


 試合の開始の合図がされた。


「じゃあ行くよ」


 そう言うとグランドクロスが飛んでくる。斬撃に魔法が組み合わさっている聖騎士特有の魔法。極めれば極めるほど威力は強くなり、巨大になる。


 最初から本気で行かなくちゃ負けると考えていた俺は魔法無効化を使う。昨日の試合でアイディアを思いついたのでぶっちゃけ本番でやってみる。


 グランドクロスが俺の剣にあたると消滅する。


(やった)


 今までは手で触らなくちゃ魔法を無効化できなかった。それだとどうしても隙を見せてしまう。だから昨日の試合で剣に魔法無効化ができないか考えていた。家に帰って少し試したがなんとなくできていたが、本番でできるとは思っていなかった。戦う前はよけることを考えていたが無理だ...。


「これを初見で防ぐとはやるね。じゃあ行くよ」


「え?」


 俺が声を上げると同時に場外付近まで突き飛ばされる。何か魔法を使ったとかではない。ただ体術でここまで来て蹴り飛ばされただけ。


 早くて見えなかった。俺はすぐさま身体強化と(ラウンド)を使い、近接戦の体勢をとる。するとグランドクロスが飛んでくる。まだ剣に魔法無効化付与すると他の魔法が使えなくなる。それを見越してか俺がグランドクロスを消滅させると同時にまた蹴り飛ばされる。


 このパターンを数回繰り返された。でもグランドクロスを受けると蹴り飛ばされるよりも大ダメージを受ける。何度も蹴り飛ばされるとこちらの体力もなくなる。


(どうする?)


 そこでやっと頭を使えた。俺は預言を使う。


{ここからサポートを頼む}


{わかったわ}


 ノエルと一緒に戦うことをなんで思いつかなかったんだ。昨日一緒に戦おうって言ったのに...。そこで試合が始まる前を思い出す。


「お互い良い戦いにしよう」


 この言葉を聞いて俺は預言を使うって考えよりもグランドクロスをどう対処するかを考えていた。そしてハメ技。はっきり言ってここまでやられてやっと思いつく俺を恨む。


 預言を使ったことによりグランドクロスを避けられるようになり、身体強化と(ラウンド)で接近戦にもっていく。


「僕に接近戦で挑むなんてね」


 アーサーさんがそう言いつつ接近戦をする。はっきり言って分が悪い。それでも接近戦でしか勝ち目はなかった。次距離をとられたらグランドクロスを避けられるかわからない。ならここで...。


 俺はノエルのアドバイス通り痺動(ニール)を使う。すると運よくアーサーさんにあたってくれる。それを逃さず高速(ウィップ)を使い後ろをとる。そこでやっと一撃を食らわせることができた。


「この試合で傷を受けるとはね。驚いたよ」


 最初からノーダメージで勝つつもりだったのか...。でもそれだけの実力差はあるか。その後もノエルの指示通りに動き、何度かダメージを与えることはできた。そして一瞬隙ができたと思った時、俺が独断で動くとノエルが叫ぶ。


{引いて!}


{え?}


 そこで今まで見たことのない速さで剣を振り直撃する。


(あ、やばい。このままだと死ぬ...)


 そう思った俺はエクストラヒールを使う。普通なら状態異常回復のためだろうけど、そんなことは言っていられない。みるみるうちに傷口は回復したが、すべてが回復したわけではない。この状態なら勝てないな...。そう思い俺は降参を言う。


「降参します」


「勝負あり!」


 司会者の合図で試合終了。そこで俺は気が緩み意識を失った。

【作者からのお願い】

この作品が【面白そう!】、【期待できそう!】、【続きが気になる】と持ってくださった読者様、是非ブックマークと広告下にある評価【☆☆☆☆☆→★★★★★】で応援していただけると嬉しいです。


【評価だけでもしていただけると作者のモチベーションがものすごく上がるので、もしよろしけれお願いします!】

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
お読み頂きありがとうございます!!

↑↑評価は広告下にある☆☆☆☆☆を★★★★★にしたらできます!

【続きが読みたい】、【少しでも楽しい!】と思いましたらブックマークや評価をしていただけると嬉しいです。

▼煙雨の新作です!!!▼

パーティ追放された最強最弱ヒーラー~実は怪我を治していたわけではなく、時間帰還【タイム・バック】で時間を巻き戻して怪我を無かったことにしていたようです! 今更戻って来い? お断りです!

― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ