8話 最初はグー
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連日投稿8日目です。
「……じゃあ、掛け声はどっちがかける?」
タケルが聞く。
「あなたで良いですわよ。御堂タケルさん。」
蛇子が笑顔でゆっくりと答える。
「ジャンケンポンにするか、最初はグーにするかは……?」
「どちらでも。あなたの好きなほうで。」
「…………。」
ウワバミ蛇子のおっとりとした話し方は、タケルのペースを狂わせる。
もしかしたら、これは作戦なんじゃないか?
とタケルに思わせるほどに……。
「!!」
タケルは急に閃く。
そうだ!ジャンケンに関する都市伝説を調べれば良いんだ!!
タケルは即座に都市伝説事典に念じる。
都市伝説事典は、タケルの背中で蠢く。少し気持ち悪い……。
すぐに都市伝説事典に記された情報がタケルの頭に流れ込んでくる。
「ち、ちょっと待ってくれ。た、タンマ!」
タケルは蛇子に言うと、流れて来た情報を口に出しながら実行してみる。
「両腕を前に突き出しクロスする。その手のひらをクロスしたまま組む……。」
タケルはその通りにする。
「下方向にグルッと回すと、小指方向が顔側へと来る……。」
体の構造上、上には回らない。下方向に回すと顔側に両手の小指が来る。言葉通りだ。
「小指側から向こう側を除くと勝つ手がわかる。」
そこまで言ってタケルは気づく。
あ、これ、何もわかんねーやつだわ……。
そう思ったが、一応覗いてみる。
……
……
……!!
タケルは驚く!なんとチョキが見える!!
慌てて両手を外し、肉眼で覗いていた方向を確認する。
そのチョキの正体は……?
「……じゅんぺいだ。」
そう。じゅんぺいがこっちに向かってピースをしてやがった…。
「懐かしいですわね。勝つ手……、見えました?」
蛇子は再びかわいい笑顔を見せて言った。
タケルは答える。
「ああ。出す手は決まった!」
じゅんぺいのピースだとはいえ、見えたのは本当だ。タケルはこれでいこうと決める。
それは、都市伝説事典から流れて来たジャンケンに負けない法則なるものにこう記されていたからでもあった。
……あれこれ悩むより、始めに出す手を決めていた方が勝つ確率が高い。
さらに、チョキで勝てる可能性が高い掛け声も調べる。
都市伝説事典によると、どうやら最初はグーをすることでチョキとパーを出す確率が高まるらしい。
……掛け声も決まった!
タケルは蛇子に確認する。
「ウワバミ蛇子さん、掛け声は最初はグーで良いよな?」
「ええ。それと、蛇子で良いですわ。……それより早く始めましょう?私は先程からゾクゾクが止まらないのです!!」
「ああ。わかったぜ蛇子さんっ!」
タケルは、硬く硬く…これでもかというほど硬くグーを握る。
「じゃあ行くぜ!最初はグーッ!!」
お互いがグーを出す。さらに間を置かずに続ける。
「ジャンケンッ………ポンッ!!!」
タケルはもちろん先程決めた通りのチョキを!
そして蛇子は……
……
……
……グーだっ!!!!!!!!!!!!!!
「クッソーッ!!」
タケルは腹の底から悪態をついた。悔しい。悔し過ぎる!!
しかしその悔しさは、一つの吐息でかき消される。
「はあぁぁぁああぁっ。」
蛇子から妙に色っぽい吐息が漏れた。頬が紅潮し、淫らな笑顔が浮かんでいる。
タケルは、見てはいけないものを見てしまったと思った……。
もしお時間ありましたら、連日投稿1日目からお読みください。56部分からです。
53〜55部分にあらすじもありますので、宜しければご活用下さい。
更にお時間頂けるのであれば、1部分から読んでやってください。
色んな短編なんかも書いています。よろしくお願いします。




