表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/24

お見舞いに行くはずが……



「来たよー!!あのバス!!55系統!佐藤、大沢、走って!!」



 先を走る吉野に言われて、俺と大沢も走る。




 この日、男3人、俺と大沢と吉野は、入院した幼馴染の見舞いに行くところだった。



 俺たちの幼馴染の木村は先週、念願だった免許を取り、意気揚々とバイクに乗り、その結果、単独事故を起こしたらしい。木村曰く、カーブを曲がりきれなかったとか。


 山の崖から落ちたが、なんとか木に引っかかり、無事に生還したものの、何箇所か骨折していたそうだ。



「おー、間に合った、良かった」

「うん、総合病院行きだ」



 俺たちはバスに乗り、少し上がった息を整えつつ、一番後ろの席が3つ空いていることを確認して、そこに3人で座る。



「それにしても、木村、はしゃぎまくってこれだもんなあ」


「いや、仕方ないって。あいつんち、おじさんもおばさんも、たつ兄もみほ姐も、バイク大好きだもん」


「16歳になったら、すぐ免許取りに行くってバイトも頑張ってたもんなあ」


「だよなー、ていうか、あいつの見舞いに何持ってきた?」


「俺は、母さんに持たされたカステラ」


「おれは…「「なに持ってきてんだよ」」




 真ん中に座る大沢に寄り、3人だけに聞こえるくらいの声で話していたところ、いきなりガクン!とバスが大きく揺れたので、皆で前方を見た。



「う、うぇ?」


 大沢が変な声を上げたのも無理はない。

 バスの外が真っ暗だったのだ。



 どうなってるんだ?と思った瞬間、光が差し込み、恐ろし程の揺れが起こり、バス内に様々な悲鳴が起こった。

 慌てて前の座席を掴む。眩し過ぎて目が開けられ無くなるほど光は強くなり、俺は目を閉じる。


 目を閉じていたのは数秒か?揺れが収まり、閉じた目が光を感じなくなったところで目を開ける。



「……へ?」


 目を開けると、そこはバスの中ではなく、なぜか、部屋の中だった。思わず間抜けな声を上げてしまった。


 慌てて横を見ると、大沢もいた。

 大沢もその隣の吉野も、驚いた顔をしていた。







主人公は、佐藤悠太くん。

17才高校2年生です。


木村くんのお見舞いに行く筈が……

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ