初陣壱
作戦30分前
高田純は両親の墓へと来ていた。
『父さん、母さん必ず仇はとるから。』
すると突然声がさえぎった。
『復讐のお約束とは偉いこった。』
『隊長!?』
純の隣には翔吾が立っていた。
『復讐が悪いこととは言わねぇ、それはお前に対する生き甲斐かもしれねえからな。だがな、あり得ないくらいに一瞬で仲間が目の前で死ぬ世界だ、あまり情には捕らわれるんじゃねえぞ。』
『はい...。』
純は俯きながら答えた。
翔吾が純に何かを渡す。
『ほらよ、お前の武器だ。』
純に渡されたのは刀だった。
『刀?こんなにB.b技術が入っているのですか?』
銃が当たり前のこの時代刀なんて武器とは言えない程銃の技術は発達していた。
翔吾が言う
『そうだ、その刀の名は妖刀イサザ。刀の能力は日本狼だ。』
純は思った。
(妖刀?完全に中二病じゃないか、しかも刀に名前をつけるなんて...いつの時代だよ。てか、日本狼の能力ってなんかあるのかよ)
『さぁ、行くぞ。』
翔吾に話しかけられ、移動用の軍事トラックへと向かった。
作戦開始地域まで後3キロ
トラック内にて
翔吾が初めに口を開いた
『そういえば、まだ自己紹介がまだだな。名前と刀の能力だけ言え。まずは、俺から』
『俺は隊長の神在月翔吾。刀の能力はキツネだ。』
その能力を聞いた瞬間、隊員全員の顔が青くなった。
隊長の次は純と同じくらいの年の目つきが鋭い青年だった。
『俺は、佐々木日向。刀の能力はサイだ。』
その隣にいた、がたいが良い男も話し始める。
『俺は鈴木砂羽。刀の能力はキングコブラ。よろしく頼むぜみんな!』
そして次は穏やかな顔つきをした華奢な青年が話し始める。
『僕は鈴木拓人。刀の能力はイタチ。みんなよろしくね!』
その次は太った中年男性
『おいらは、吉田慧。刀の能力はカバ。食べるの大好きだお。』
その次は強面の中年男性
『俺は稲垣龍樹。刀の能力はイリエワニ。』
そして次は、15歳ほどの少年だった。
『俺は、神崎零。刀の能力はクロヒョウ。以上だ。』
そして次は、俺の番だ。
『俺は.高田純。刀の能力は日本狼だ。よろしく!』
そして由依の番
『わ、私は二条由依。刀の能力はブームスラング。よ、よろしくお願いします。』
『じゃあ、俺の番だよな!俺は相良弓月!刀の能力は』
弓月が話している途中に、ドォォォン
大きなな衝突音のような音が響いた。
『なんだ!なにがあった!』
すぐ後ろの部隊から怒鳴り声が聞こえる。
『て、敵襲です!』
慌てて声が続いた。
トラックから外に出ると既に戦闘が始まっていた。
ド、ド、ド、銃を連射する音か響く。
『そっちに行ったぞ!』
『この野郎ぶっ殺してやる!』
しかし、エンド・ピープルに銃は聞かない。
『ひ、ひぃぃ、やめてください、ごめんなさい。』
近くから声がした。
1人の隊員がエンド・ピープルに首を掴まれていた。
『助けるぞ。』
翔吾隊長と、弓月、砂羽が妖刀を持ち。
エンド・ピープルの方に向かっていく。
が、次の瞬間
ブチん、鈍い音とともに隊員の首が地に転がった。
エンド・ピープルの見た目はまさに悪魔だ。
白すぎる肌に、幼児が書いたようなぐちゃぐちゃな目、太すぎる足と、腕、そして髪が生えていない。
身体能力も高く、最大時速150キロで走ることができる。
そして人を遊ぶように殺す。
『チッ、』
舌打ちをしながら翔吾が言い放つ。
『第201研究部隊、総員戦闘配置。歩兵隊員たちの援護に回れ。行け!』