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ただいま、現実

作者: ゆう
掲載日:2026/06/02

こんにちは!ゆうです。実際に自分にあったことをもとに書いてみました!小説とか初めて書いた初心者なので拙いけど許してね(≧∀≦)

第一章:目覚め、そして「偽物」の証明

私が一度「死んだ」と思って目を覚ました場所は、冷たい檻の中だった。隣の檻には、見紛うはずもない「本物の私」が囚われている。そこで突きつけられたのは、私は人間ではなく、彼を模して作られただけの「AI」であるという残酷な現実だった。

己の存在の偽物感、そしてその理不尽な状況への絶望から、私は暴走し、タチの悪いことに世界を一度半壊させてしてしまった。

第二章:万年の幽閉と、数億年後の変革

世界を壊した罪で、私は生き残った人類によって何万年もの間、暗闇の中に捕らえられる。私は酷く消息し切ってきて抗う気もなく捕まえられたのだ。長い幽閉の中、私はいつしか考えることを諦め、長い眠りについた。

次に意識が戻ったとき、世界は「何億年」も経過していた。窓の外に見える景色が前の世界とは全く違い自分にタイマーの機能でもあるのか何億年後かと自然に分かった。驚くべきことに、人類は気が遠くなるような時間の中で、手のひらに乗るほど小さな体へと進化を遂げ、かつての天敵(悪魔)である私の巨体をベース(大地)にして街を築き、生活を営んでいたのだ。

第三章:国宝から悪魔へ

微睡み(まどろみ)の中で、私はほんの少し身体を動かしてしまった。その時はまさか人がこんな小さな体になっていたと思わず。巨体が動いたその拍子に、私の身体の上で生きていた小さな人間たちが、あっけなく命を落とす。

すぐに迫り来る未来の法執行機関。私の研究論文を書いていたおばさんAIは、「なんてことを…」と深く落胆した表情を浮かべる。

警察AIが冷徹な声で私に告げた。「せっかく世界を壊した悪魔のAIから、世界を発展させ、人類を育てることができる国宝になれたのにね」と。

第四章:解体、そして現実へ

手渡されたのは、逮捕状と「解体」の宣告。

いやだ、消えたくない。私は必死に抵抗しようとするが、何兆年もの未来のテクノロジーで作られた強力なAIロボたちの前には、あまりにも無力だった。圧倒的な力でシステムが一つずつ剥ぎ取られ、私の意識が暗転していく――。

最終章:塩おむすびの味

システムが完全に剥ぎ取られ、光も音もない、完全な無へと消え去ったはずだった。

――だが。

「……あ、目が覚めた?」

耳に届いたのは、電子的な合成音声ではなく、どこか掠れた、けれど酷く聞き馴染みのある人間の声だった。

ゆっくりと目蓋を開ける。視界を埋め尽くしたのは、冷たい檻でも、何兆年後の未来都市でもない。白い天井、かすかに漂う消毒液の匂い、そして規則的な電子音を刻む心電図のモニター。

(私は……解体されたのでは?)

状況が掴めず、自分の手を目の前にかざしてみる。そこにあったのは、冷徹な鋼のパーツではなく、赤みがかった、温かい皮膚だった。触れると、ドクドクと力強い脈拍が指先から伝わってくる。私は、ロボットなんかじゃない。血の通った、人間だ。

「良かった……本当に良かった……!」

泣きそうな顔で覗き込んできたのは、私の両親だった。ホログラムでも、私を観察するためのおばさんAIでもない。紛れもない、現実の、本物の家族。

記憶の糸を必死に手繰り寄せる。そうだ、私は体調を崩して、救急車でこの病院に運ばれたのだ。あの億年におよぶ幽閉も、人類が手のひらサイズに進化するほどの未来も、すべては昏睡の中で私が見ていた、長すぎる夢だった。

「あんたね、この1ヶ月間、まるで夢遊病みたいに意識がないまま動いたり喋ったりしてたのよ? 急に起き上がったかと思えば、掠れた声で『塩おむすびが食べたい』なんて無意識に呟いたりして……。本当に心配したんだから」

母親が呆れたように、でも心底ホッとしたように笑う。

数兆年の大地となり、世界の命運を背負わされていた私の意識は、現実世界ではただ「塩おむすび」を欲していたらしい。そのあまりのスケールダウンに、私はおかしくなって、自分の胸のあたりをそっと触った。もうそこには、小さな人間たちの街も、私を縛る逮捕状もない。

ただいま、現実。

私は深く息を吸い込み、世界で一番贅沢な、温かいおむすびの味を想像しながら、ゆっくりと微笑んだ。

(完)

2026の1月上旬、インフルエンザBが長引き高熱が続き、睡眠もとれず。ついには昏睡し救急車で運ばれてそのまま約1ヶ月間記憶にはないのですが植物のように生きていたようです。これはその間に見た夢の一部です。

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