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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

Test!! エモーション:R(1話リメイク)

作者: りんりん8140

今回はテスト投稿です。

ある夏の日…

目が覚めるような鈍い音、

蝉の声さえ掻き消すような悲鳴がアスファルトに反射する………


「これで…良かったんだ…」


◇◆◇◆◇


「ここ……どこ?」


もう何百回と聞いた幼馴染の声、

ここは森の中、彼女の声はよく響き渡る。


そんな幼馴染、千華ちかの声に、

俺は目を覚ました。


少しでも早く状況を把握しようと重たい体を起こすと、

もう一方には弟、琉空りくが気絶したように横たわっている。


揺さぶり起こそうとすると、俺の気配に気づいたのか、

勢いよく起き上がり、琉空も千華と同じことを口にした。


「お兄ちゃん…ここ…どこなの…?」


そう、ここはどこなのか、俺にも分からない。


しかし、どこまで見ても森が広がっている以上、先程までいた交差点では無いことは明白だった。


柊真とうま……」


千華は不安そうに一言、俺の名前をつぶやく。


琉空はというと、やはりこちらに不安そうな目を向けている。


どうしようもないことも、

俺に頼ればどうにかなると思っているのがこの2人だ。


「まったく…」


この状況の打開策は、ない。

はっきり言って詰みだ。


そうやってしばらく立ちつくしていると、


「もしや…柊真様でございますか…?」


と、背後から馴染みのない声が聞こえてくる。


声の主に肩を叩かれ振り返ると、

執事服のカエルが今にも泣き出しそうな顔でこちらを見てきた。


普通に考えればこんなことはおかしい。

しかし、頭の中に疑問が多く、咄嗟にそんな疑問は浮かんで消えてしまった。


「すみません…どちら様でしょう………失礼ですが、お名前を伺っても?」


そう俺が執事服のカエルに話しかけると、


彼はかしこまって俺の問いに答える。


「あぁ…これは失礼致しました。私は柊真様の生前に執事としてお仕えしておりました、ルークと申します。」


そう言い終えると、ルークと名乗った執事服のカエルは深々とお辞儀をした。


「生前」、それは俺が昔、ここに存在し、既に亡くなっているということを指し示している。


そこで疑問が生まれる。


─ここは一体どこなんだ?─


ルークは元執事ということだからか、

こちらにかなり友好的に接してくれ、


「こちらは2200年のあかつき市でございます。」


と答えてくれた。


暁市とは、元々俺たちが住んでいた地の名前で、

時代としてはかなり未来であり、かけ離れている。


そもそも、こんな森があったのすら覚えていない。


時代の流れというものをこの歳で実感した気がする。


そう感傷に浸っていると、

ルークが


「千華様もいらっしゃるのですね!

そちらの方は…あぁ…」


と、何故か琉空の方へ向き、手を合わせる。


それが何を思ってのことなのか、俺には到底理解が及ばなかった。


2人はそんな様子を他所に、


「ルークさん、いい人そうだね。」


などと話し合っていた。


実際のところ、知らない時代で

なんの情報も得られないままでいるより、

友好的に接してくれるこの、

ルークの存在がどうしてもありがたかった。


するとルークが


「御三方、行かれる宛もないでしょう。

あちらに私の家がございますので、

もしよろしければそちらでひとまずお休みください。」


もちろん、

知らない時代で、自分の住んでいた街とはいえ変わってしまっている。

行く宛なんてどこにあるだろうか。


俺ら3人は互いにそう考え、

ルークについて行くことを決めた。

…というより、ついて行く以外の選択肢がなかった。

______________________

(2話に続く…かも?)

お付き合い頂きありがとうございました。

よろしければ、原作エモーション:Rの方もよろしくお願いします。

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