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王と勇者の異世界日記  作者: 塩とわかめ
-- 1章 サンクとキリア --
6/15

【6話】サンクと計略

ようやく?主要キャラは出揃いました。

みなさんお待ちかねのお話です(待ってない)

「あちぃーー! あーちーーよーーー」


「はぁ……なんっでお前は! 人の書斎にきてあちーあちー連呼してんだよ!」


「だってあちーんだもーーん。あちーーー草も生えねー」


「そら暑いけどさ……。一応冷房効いてるだろ、どうせソレ目当てでここに来たんだろうけど」


「もっとガンガンに冷えねーのー? 水属性の魔硝石を使った冷房だっけ? 氷属性ねーのかよーー」


「涼みにきて文句言うなよ……。魔硝石って天然物らしいから、氷属性はこの気温じゃ維持できんのだとさ。クーラー開発してくれよ、大儲けだぞw」


「戦闘用のスキルしか持ってませんっ(キリッ)」


「ドヤ顔で言うなし」


「暑いなぁーー。あつ……い……? 暑い……だと?!」


「いや、どうした。とうとう暑さでおかしくなったか?」


「マサト! 俺は大変なことを失念していたよ……。こんな大事なことを忘れていたなんて……なんてことだ。そりゃ草も生えねぇはずだよ」


「どうした?! ヤバイ…のか?」


「あぁ。ヤバイ、ヤバイぜ……。かつてないヤバさだよ。俺らは、守護龍なんて目じゃない程のお宝を逃すとこだったんだ」


「お宝だって? どこにそんな……逃すとこだったってことは、まだ間に合うってことか? そしてさり気なく国の守護龍のことを、完全にお宝扱いすんなし」


「あぁ、まだ間に合う。俺たちにはまだチャンスが残されているんだ」


「俺たち……ってことは、お前1人では無理なのか? チート勇者のお前が? ……かなりの高難易度、そして得られる報酬も、それに見合ったモノ……ってことだな?」


「流石、俺の相棒だな。理解がはえぇよ。その通りだ。今の俺たちの条件なら、かなりの報酬が得られるハズ。リスクは確かにある。しかし、俺たちが協力して出来ないことはない。そうだろ? マサト」


「あぁ……。そうだな。俺たち2人が手を組めば! それで? 詳細を教えてくれ」


「暑い……じゃわかりにくいよな。俺も最初はその罠にハマったんだよ。夏……そうだな、夏とイカ焼き、とでも言えば、わかるか?」


「…………………!!!!! 準備が……そう、入念な準備が必要だな」




「と言うことだ。アル君。あとはわかるな?」


「呼び出していきなり『と言うことだ』とか言われても、わかる訳ないじゃないですか……」


「アルっち、海だよ……。そう、海だ」


「ユーリさんも来てたんですか?海…?…………?! まさ…か……!」


「流石、俺が見込んだ漢だな、理解が早い。準備が必要なんだ。諸々の調査、頼めるかな?」


「Yes. My Lord.」


「具体的には、どうする? カズキ、案はあるのか?」


「装備と場所はアルっちに調べてもらうとして、1番の問題は切り出し方、だよなぁ」


「あぁ……慎重に行かないと、全てが終わる。アルはどうだ? 何か方法はないか?」


「そう……ですね。スイカ割りとか、どうですか? 取っ掛かりに使えませんかね?」


「ほぅ……。雰囲気は大事だしな、うまく海に繋がるな。あとはその場の流れをこっち側が制することができれば……」


「サンク、埋伏の毒を用意できないか?」


「なるほど。それができれば勝率は飛躍的に上がるな……」


「あの……埋伏の毒ってなんですか?」


「相手側にこちら側の人間を送り込むんだよ。そうすれば、会話の流れも自由自在だ」


「なるほど……確かにそれなら勝ったも同然ですね。でも、そんなこと……」


「話は聞いたわッッ!」


「「「ヤバイっ! 誰だ?!」」」


「埋伏の毒、引き受けたわーッッ!!」



「ミント様……何故ここに?!」


「ふふふ。さんちゃんをお昼に誘いに来たら、何かおもしろそーな話が聞こえてくるじゃない? あ、誘いに来たって言っても、そーいう意味じゃないわよ?」


「誰も勘違いしてませんっ!」


「で、ミント様。引き受けてくれるんですか?」


「ゆーちゃん、もちろんよ。詳細を詰めましょうか」


「こんなに心強い味方はいないっすねw 成功する未来が見えてきたーーーw んじゃま、会話の流れだけざっくり決めとくかww」





「よし、こんなところか………」


「あとは、アルっちの情報さえ揃えば完璧だなw」


「決行は、明日の昼でよろしいですか? それまでに必要な情報は全て集めておきます」


「ふふふー。楽しみねー。あ、アタシにもかわいーやつ、おごってねー?」


「いいですよ。その代わり、1番いいのを頼みますよ! んじゃ、みんな明日はよろしく!」


「「「おーーーー!」」」






「サンク様、そろそろお昼になさいますか?」


 よし、ミッションスタートだ!


「あーもうこんな時間か。そうしようか」


「お昼はどうなさいますか? ここに何かお持ちしましょうか?」


「いや、食堂にでも食べに行こうよ。キリアも来るだろ?」


「はい、ご一緒させて頂きます」


 よし、とりあえずクリア。まぁここはそう問題ではない。キリアがいい時間に声掛けてくれたな。そろそろ俺から切り出そうと思ってたが、運が向いてるな……!




「さってと……今日は定食にでもするか」


「あ、サンク様! お昼ですか?」


「おーアルじゃないか、ルナも一緒なのか」


「は…い。カレー……おい、し…!」


「ははは、隊長がここのカレー好きだって言ってたんで、是非俺も食べてみたいって、今日は昼一緒に来たんですよ」


「そうなのか、確かにたまに食べるけど、ここのカレーは美味いよな。隣、いいか?」


「あ、どうぞどうぞ。俺、水とってきますね」


「私はここのカレーは食べたことないですね。今度食べてみます」


「もぐ………う、ん……。はむっ。ここ、は……むぐむぐ。……ぜっ、ぴん!」


「ホント美味いっすね。予想以上でしたよ。水、どうぞ」


「ん、ありがと。確かになー。たまに無性に食べたくなるときは、ここへ食べにくるなぁ」


「ありがとうございます。私は、ここのドリアが好きで、ついつい頼んでしまいますね」


「あードリアも美味そうっすね。パンとかで手早く済ましちゃうこと多いから、あんまここも色々食べたことないんですよね。うどんはたまに食べに来ますけど」


「スパイ…スが、いい……。辛めだ…けど、奥に、野菜の…甘みがあ、る。はむ…う、ま。むぐむぐ」


「隊長、カレーに夢中っすね……。そういえば、城下にも行きつけの洋食屋あるって言ってませんでした?」


「むぐ……んっ。う、ん…。そこ、も…カレーお…いし、い」



「おw こんなところにいたのかーww」


「はぁーい。さんちゃん、きりちゃーん」


「あれ、ユーリとミント様? なんで2人して?」


「ルナちゃんとアルっちもいるじゃんw ちょうどこれくらいの面子でいいんじゃね?w」


「お二人ともこんにちは。どうなされたのですか?」


「いやね、ほらこれ見てよww」


「スイカ、ですか? どうしたんですか?」


「ユーリ、いくらお腹空いたからって、勇者が盗みはいけないだろ。ほら、黙っててやるからちゃんと畑に戻してこい」


「盗んでねーしww こないだやった依頼のお礼にってもらったんだよw」


「で、私のとこにもおすそ分けーってくれたんだけどね、せーっかくいっぱいあるんだし、みんなで食べないかなー? って、とりあえずさんちゃんときりちゃんを探してたのよぉー」


「俺たちも頂いちゃっていいんですか?」


「そう! そこなんだよww ここは一つ、みんなでスイカ割りしようぜwww」


「うわー、スイカ割りとか懐かしいですね。子供の頃にやったっきりですよ」


「スイカ割りかぁ。俺もしばらくやってないな。おもしろいかもな? それで、ルナ達もいたのがちょうどいいってことか」


「そうそうw みんなでやるほうがおもしろいしw この面子なら、気楽にやれるっしょ?w」


「スイカ割りですか、私はやったことがありませんね……」


「キリ、様。やった…ことな、いなら、一緒……にし、よ? おもし……ろ、いよ?」


((((よし、食いついた!))))


「明日の休息日なら、俺たちが出ても大丈夫なんじゃないか? 城にはガンダがいるし、そう遠くまで出なければ大丈夫だろ。どっか近場でいいとこあるの?」


「あー、この近くなら、30分くらいのところのシラガ浜とかどうっすか? せっかくですし」


「近いしいいじゃないか。ルナもどうだ? たまにはみんなで羽伸ばすかー」


「海、は…好き。前…は、よくいっ……てた…よ?」


「え、隊長そんなよく海に行ってたんですか? なんか意外ですね」


「魔法、撃って…も、迷惑…にな、らな…い。えへ……ん」


「そ、そういうことですか……。まぁ隊長の規模の魔法なら、練習するのも大変そうですもんね……」


「ルナちゃんも参加、だねw キリアさんも行くでしょー?w」


「まぁ……そう言うことでしたら。この6人ですか?」


「いや、実はあと1人誘いたい人がいるんだ」


「え? そうなんですか? (サンク様、予定と違うんですけど誰をっ?!)」


「実はな、ミキちゃんっていう子なんだけど……」


「ちょっ! サンク様ぁ?!」


「んーー? どうしたのかなー? アル君ー?(ニヤニヤ)」


「なになにー? ちょっと焦り過ぎじゃなぁーい? おねぇさん、気になるにゃー?」


「いやいや、別になんてないんだよ?(ニヤニヤ)ただ、アル君の幼馴染で俺もよく呑みに行く居酒屋の娘さんだからね?(ニヤニヤ)日頃の感謝の気持ちを込めて、お誘いしてはどうかなーと思っただけでね?(ニヤニヤ)」


「そーれーはー!! 是非お誘いしてあげにゃいとねー?(ニヤニヤ)」


「ちょっと、ミント様までっ! い、いいんですか、サンク様! あそこはお忍びで行ってるから、連れていったら素性がバレちゃいますよ?」


「部下の幸せのためだ、多少の不便には目を瞑ろう…!(ニヤニヤ)」


「大丈夫だアルっち。変にからかったりしないからwww(ニヤニヤ)


「説得力のかけらもねぇッ?!」


「アル…く、ん。ぐっ…どら、っ……く?」


「隊長まで……わかりましたよ。ミキは俺からあとで誘っときますよ……」


「さーて、それじゃぁー、きりちゃん、るなちゃん、行きましょかー」


「え? 行くのは明日ではないのですか?」


「なーに行ってるのよー。海に行くんでしょー? 準備しないとー。ほら、さんちゃん、きりちゃん借りてくわよー?」


「はい、構いませんよ。キリア、今日は朝から大体終わらせてるから大丈夫だろ?行ってきなよ」


「はぁ……サンク様がそうおっしゃるのなら……」


「決まりーっ。あるちゃんはみきちゃんのところまであんなーい。女の子の買い物なんだから、みきちゃん誘ったら帰るのよー? それとも、彼女の分は自分で選びたい派かにゃー?」


「彼女じゃないですしッ! ちゃんと帰りますよ……もう、ミキに変なこと言わないで下さいよ?」


「変なことーって、例えばどんなー?」


「え、いやっ、その。……っだーー! もういいですから、行きますよっ! ほら! 隊長も、キリアさんもっ!」


「あははー。じゃあ、いってくるねぇー。あとは、お任せあれー」


「で、では行ってまいります」


「がんば…って、くる……! むんっ」


「気を付けてなー。特にアル君はがんばれー」


「いてらーww」




「ふぅ。なんとかここまでは作戦成功だな」


「あとは、ミント様に任せるしかないしねw そういや、アルっちの話には驚いたけど、うれしそーだったなぁーww」


「いやー、いつもアル君はがんばってくれてるからねー。たまにはご褒美がないとね?」


「さっすが善王様www」


「「はっはっはっは」」


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