表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
王と勇者の異世界日記  作者: 塩とわかめ
-- 1章 サンクとキリア --
4/15

【4話】サンクとトラップ

カズキさんの自由人っぷり、うまく書きたいです。

みんなのふざけてる?ところを書いてるときは、キャラが暴走したりしてます。

見返すと予想外の展開になってることもあって、書くのがすごく楽しいです。

「ふぅ。とりあえず朝の分はこんなもんか。キリア、昼にするか」


「そうですね。休憩にしましょうか。お昼はどうされます? こちらに持って参りましょうか?」


「いや、いいよ。食いに行ってくるから、キリアも少し休憩したら?」


「いえ、お供させて頂きます」


「ん、了解。んじゃ行こっか」




 食堂でいいかなぁー。少し昼には遅いから、そんなに人いないだろうしな。

 ん? 会議室前に誰かいるな。

 綺麗な青い髪……爆弾はお持ちではないけど、普通にCはあるな……細身でスタイルいいから、丁度綺麗なラインだ。

 美人は目の保養だなやっぱ。かわいいは正義!

 んで、誰だっけかな……あ!


「こんにちは。確か、地方の内政担当のイオナさん……ですよね?」


「あ…サンクリード様っ! こ、こんなところですみません!」


「いえいえ、それはいいんですが、ここで何を?」


「あ、あの、それがその……」


「山脈麓近辺の集落の食料不足の問題の件……ですか? 確か先日、報告書も届いておりました」


「はい……。そのことに関して再度お願いに参ったのですが、誰にも相手にしてもらえず……。少しでも、優先度を上げて頂けないかと思ったのですが……」


「ん、キリア詳細知ってるの? あの辺りは……流通路もそこそこ確保されてて問題無かったんじゃなかったっけ?」


「えぇ、その通りだったのですが、例の盗賊団の件で……」


「なに?! 討ち漏らしで残党でもいたのか?全て拿捕したと聞いていたが、やはりあの規模だと漏れが出るか……ならすぐにでも討伐隊を編成して……」


「いえ、残党はおりません」


「え? んじゃなんで……?」


「アジト強襲の余波で、街道の一部が消し飛んでおります。それはもう、跡形も無く」


 カズキのせいかああああああああああ!!!

 やり過ぎだろ!! 跡形も無いとか、どんな規模の殲滅魔法ぶち込んだんだよ!!


「サ、サンクリード様……大丈夫ですか?」


「あぁ……ちょっと予期せぬ方向からの打撃についくらっと……。もう大丈夫。んで、対処はどうなってる?」


「はい、その件は確かミント様の管轄でして……」


「あぁ……うん、わかった。キリアまで情報がすぐには回ってこないんだな。ミント様ならどうせ、強引にこの件の担当奪って行ったんだろ?」


「はい……。申し訳ありません」


「いや、仕方ないよ。キリアがどうこうできるレベルじゃないわな。よし、これからちょっとミント様のところ行こうか」


「あの……私も連れて行ってもらえませんか!」


「あー、んーと、ダメではないんだけど……やめといた方がいいんじゃないかというか……」


「私の担当ですし、報告書をあげた責任もあります。是非連れていって下さい!」


「わかった。心が折れないことを祈るよ……。じゃあ今から行こうか。キリア、お昼はその後でってことで」


「かしこまりました」





 ………コンコン


「ミント様、サンクリードです。入りますよー」


 さーってと、相変わらずごちゃっとしてんなこの部屋……。

 書類の山でそのうち埋もれて死ぬぞ。いや、あの人は死なねーわ、多分不死身だ、きっとそう。

 あっちこっちに書類転がってるなぁ……うわ、これ機密文書じゃねーか、ちゃんと管理してくれよ……。

 こっちh………あ、あれは……?!

 て、て、て、ててててててててーばっくぱんてー?!?!



 ごくり……。



「さぁーんちゃんっ。まーたアタシのおぱんちゅガン見して、乙女の部屋に何か用かにゃー?」


「ひぇらるきーーーっ!!! ミ、ミント様っ! ガン見なんてしてません! ってか、こんなところにほりっぱにしないで下さい!!」


「えー? やらしー顔して、ガン見してたけどー? もしかして、アタシが履いてるとこ、想像しちゃった…かにゃー?」


「してませんっ! 断じてしてませんっ!! てか、またってなんですかまたって、今までにそんなことないでしょうが!」


 この人は全く……いつもこうやって人をからかって……。

 ちょっと……いや、すごく可愛いからって……。く、そうなんだよ、この人喋らなければめちゃめちゃ可愛いんだよな……。

 少しウェーブのかかった金髪に、身長は150くらい。胸は…まぁうん。でも、俺はこのBくらいの小ぶりな感じもなかなか……。それに、お尻がぷりっとしてたまらないんだよなぁ……。

 あんな下着履いてるのか……。


「アタシは……さんちゃんとなら、いい…よ?でも、やさしく……ね?」


 だーーーめーーーだーーーー!!

 惑わされるな! これは罠だ!! 甘い罠だ!!! ハニーーートラーーーップだああああああ!!!

 モチツケモチツケ。


「んんっ。はいはい、もうからかうのはその辺にして下さいっ。それに、いつも言ってますがその、さんちゃんってのやめて下さいよ……」


「なんでー? さんちゃんはさんちゃんでしょー? 変なこと言うさんちゃんだなー。あ、ちなみに今日は赤の紐ぱんちゅだけど、見るー?」


「ひ、ひもぱん……え、あ、見ません! 見ませんよっ! もう、本題に入りますよ! キリア」


「はいはい、もうー顔赤くしちゃってかわいいんだからー。ホントに今度襲っちゃうぞっ。で? きりちゃんも一緒に今日は何の用ー?」


「はい。トラム山脈の麓の街道復旧の件で参りました。街道の不通により、近隣の集落で食料不足となっており、地方内政担当のイオナ様が復旧を急げないかとのことで…」


「はい。現地の人からも急いでくれと言われまして……」


「あー、確かにそれはアタシが奪い取った案件だわねー。2部隊ほど派遣してるよー? みんなちゃんと、全力ダッシュで向かったはずだよー?」


「ダッシュって……。キリア、あの山脈の麓まで走って向かったら、確か3日はかからないか? 普通の馬車ですら、半日はかかるだろ?」


「な、なんでそんなことになっているんですか?! 復興が遅れてるのはそのせいですよ! 馬車だって、余ってるでしょ?! いったいなんで?!」


「イ、イオナさん落ち着いてっ!」


「落ち着けませんよ! この人がそんな指示出したのが原因なんですよ?! なんで移動手段が徒歩なんですか、説明して下さい!!」


「ダッシュで行かせた理由が聞きたいのー? それなら簡単。訓練よ? あいつら最近走り込み足りなかったからねー。いい機会だと思ってねー?」


「特訓って……こんな事態になんでそんなことを?! ふざけな…」


「ふざける? ふざけてるのは、あなたじゃないのかなー?」


「な、何を言って……」


「食料不足? そんなもの起こるわけないじゃない。貴女、一体何故こんな茶番を? いえ、誰に言われて、の方が正しいかしら?」


「な、にを………」


「どういうことですか? イオナさん? キリアは何か知ってるの?」


「……ミント様が兵を派遣なされたのは、5日前だと聞いています。普通なら、とうに復興は始まっているはず。いえ、ミント様の精鋭ならば、終わっていてもおかしくはない。更に、大量の食料を持参しているはずですので、食料不足など起きるはずはないのです」


「ならなんで……」


「私もおかしいと思いましたので、道中でトラブルでもあったのかと心配になり、ミント様のもとへこうして来たのですが……」


「トラブルなんてないわよ? てか、アタシの部下にトラブルなんかで任務遂行できないようなヤワなやつはいないわね。それこそ守護龍が襲って来たとしても、任務だけはきっちり期限内にやり遂げるわよー?」


 守護龍よりも、上司の方が危険だからな……。

 俺が部下でも、守護龍とミント様なら守護龍と戦うな、うん。


「5日前だなんて嘘よっ! 街道が壊れたのは3日前じゃない! 壊れる前に派兵しているなんて、もっとマシな言い訳を…」


「さんちゃんときりちゃんの動きを見てたら、何が起こるかなんてアタシには一目瞭然。先を見通して動くのは、基本よ?」


「そんな……そんなあり得ないこと!」


「いや、ミント様ならそれが普通だよ。それができるのが、いや、出来るからこそ、ミント・アスタリアはここまで傍若無人に振る舞えるんだっ!!!」



「「「…………………」」」


 あ、やべ。言っちゃった。

 これ、死んだかな。




「あっはっはっはっは! やっぱさんちゃんさいこーだよー! それでこそさんちゃんだ。やっぱり今晩アタシと一緒に過ごさないー? やさしくしてあげる…よ?あっは」


「い、いえ、遠慮イタシマス……」







「結局、黒幕は誰だったんだろうな? イオナさんは、騙されて遊ばれただけみたいなもんだよな……」


「今はまだ、これ以上のことはわかりませんね。こちらでも慎重に探ってみますが……」


「うん、何かのチカラが隠れて集まってるのは間違いないだろうな。今回はふざけたお遊びって感じがしたけど、次もこうとは限らない」


「えぇ、それでも、サンク様は私が守ります。この命に代えても」


 相変わらずだな、キリア。

 命に代えられても、嬉しくないんだけどなぁ。



 君を守るのは、俺だよ。キリア。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ