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王と勇者の異世界日記  作者: 塩とわかめ
-- 1章 サンクとキリア --
2/15

【2話】サンクとルナ

ペタンコロリっ子と、ロリ巨乳。みんなはどっちが好きですか?

私はどっちも大好きです(ドヤァ)

「なんか、こうやってゆっくり城内を歩くのも久しぶりだなー」


「守護龍の問題から始まって、ここのところしばらく問題が絶えませんでしたものね。私どもでは対処が追いつかず、サンク様の負担も大きく増えてしまい、誠に申し訳ありませんでした」


「いやいや、キリアが謝ることなんてなんもないから! キリアがいなかったら解決どころの騒ぎじゃなかっただろうしな……。いつもありがとうな」


「いえ………。勿体無いお言葉ありがとうございます」


 それにしてもほんわかな気分でいいなぁー。まったり生活最高!

 王城もみんな楽しそうにしてるしなぁ。堅っ苦しくないから俺も居心地がいいんだろうな。

 居住区もあるから、王城で働いてる人の子供とかも遊んでるもんな。

 普通の? しっかりとした国の城と比べたらだいぶゆるいんだろうけど、俺はこれくらいが好きだな。


 おっ…と、噂をすればじゃないけど、流石にこの時間の中庭は完全に子供の遊び場になってるな。


「あ、おーさまだー」

「ほんとだー!おーさまおはよー」

「こんにちはーー!」

「えー、まだおはよーだよー」

「もうすぐおひるだからこんにちはーなんだよー」

「まだおひるごはんたべてないもんー!」

「「おーさま、おはにちはー!」」


 なんだよ、おはにちはって!


「おう、おはにちはーだな。今日も元気だなー。お母さんの言うことちゃんと聞いて、仲良く遊ぶんだぞ?」


「「はーーーい!」」


「サンクリード様、おはようございます。銅像の設置ありがとうございました。お陰様でうちの娘も希望の進路に進めそうです」


「それは娘さんががんばった結果だよ。よく褒めてあげると良い」


 マジで本音でそう思うよ。カズキなんかの銅像で学力が上がる訳ねぇ……。

 それともあれか、なにかの魔法効果でも発してるのか? カズキだからな……もはや何があっても驚かん。


「それにしても、皆萎縮せず生き生きと見えますね。サンク様の努力が実って本当に皆楽しそうです」


「努力って程でもないよ。ただみんなに毎日挨拶して回っただけだしね。まぁ最初は本当に酷かったけどな……」


 なんせ、挨拶しに城内歩いてるだけでモーゼの如く人の道ができてたもんな……。あれはマジ生きた心地がしない光景だった。


「それでも、今のこの国の在り方はサンク様の成し遂げたものだと思います。私も……今のこの国が好きですよ」


 ぬおおおおおおおおおおお。その笑顔は反則だああああああ。

 やらせはせん! やらせはせんよ! 俺はまだ死なん!!


 ん……? あそこにも1人幼女が。腰まで伸びた綺麗な黒髪……あぁあれはちげぇ、また間違うところだった。


 た だ の 合 法 ロ リ だ。



「ん……サンク…様。おはよ」


「おはよう、ルナ。今日は何してんの?」


「これから…演習。みんな…鍛え…る。フルボッ…コ?」


 いやいやフルボッコとかどこで覚えたし。カズキか、絶対あいつだろ。間違いない。そしてロリっ子なのにけしからん揺れです。本当にありがとうございます。


「サンク様…も、来る? フルボッ…コ?」


 あぁ、斜めに傾けた顔にパッツン前髪、そして上目遣い……さぁぁぁらぁぁにぃぃ身体の振動につられてぷるんぷるん。あれか?! この世界にはガードマンはいないのか?! 野放しか? 女神マジ超女神!! GJ!!


「あぁ、これから演習なのか……そうだな、たまには見学させてもらおうかな。いいかな? キリア」


「えぇ、今日は特に急ぎの予定はありませんので、構いませんよ。サンク様が顔を出して頂ければ、魔撃団の士気も上がるでしょうし」


「よし、それじゃお願いしようかな? ルナ」


「わかっ…た。いこ?」



 おーここが魔撃団の演習場か。何気に初めてだな、来るの。

 かなり広いなぁ。しかも床に書いてあるのは……複合魔方陣? かなり複雑だけど、魔法効果が外に漏れないようにするやつ……かな?

 ここなら思いっきり演習やっても大丈夫ってことか。

 遮蔽物もかなりの量用意されてるから、いろんなパターンの訓練に対応できそうだな。

 奥は……また別か。あっちは完全に魔法の訓練用かな?

 普通の的やらカカシみたいな人型の的やら色々あるな。


「全員…しゅう……ごう」


「「「ハッ」」」


 魔撃団……ルナが隊長を務める魔法主体で戦う部隊だ。

 団なのに隊長なのは、俺の中での七不思議の1つとなっている。なんでも、先代からずっとそうだったらしく、誰も今さら気にしていないらしい。

 騎士団も隊長なんだよな……前王の趣味か? まぁどっちでもいいっちゃそうなんだけど。


「今日は、紅白…戦。負けたチーム…あとで、フルボッ…コ?」


「「「ハイぃぃぃ!!!」」」


 やっべー、みんなガチの顔付きになった…フルボッコ一体なんなんだ……。


「今日はサンク様も見学に来られています。皆さんの日々の成果を存分に見せて下さいね。手を抜いた人は、オシオキです」


「「「ハァイィィィィィィィィイ!!」」」


 あぁ……いつものキリアさんの笑顔だ……。うん、楽しそうで何よりだよ。

 てか、1番左の前から2番目えええ! オシオキ発言で顔がにやけとるうううう!!!!

 そらまぁこんな美人な人からのオシオキだしなぁ……ご褒美です!!

 奴とは良い酒が呑めそうだ。顔覚えとこう、うん。


「サン…ク様も…言う?」


「あ、あぁ。みんな大事な演習だから、真剣に取り組むように。お仕置きばっかりもなんだしな、勝ったチームはこのあと夕食に肉でもご馳走するよ。負けたチームは雑用だな、後片付けとかな」

「んじゃまぁ…負けても飯抜きにはせんから……お前らっっ!! 気合い入れて逝ってこい!!!!」


「「「うおおおおおおおお!!」」」




 おー、なかなかすごいな。高い位置からだと両方の陣の配置とかも観れるし、作戦もなんとなくわかって楽しいわ。

 ゲーム感覚だなこれは。まぁ、実際の人が戦ってるってのは忘れちゃダメだけどな、うん。


「赤の軍はもうすぐ仕掛けますね。ただ、白はそれを誘導してるように見えます。このままでは赤の負けでしょうか?」


「んー…あっち。赤の遊撃…軍がい…る」


「おぉ、なるほどなー。やるなぁ。これは上手い手だな。勝った方のご褒美に、秘蔵のアルン兎の肉でも追加してやるかぁ。まだ在庫あったよな? キリア」


「はい。確か少しだけ残っていたはずですが……良いのですか? あれは新月の夜にしか出ない魔物で、更に近場に出るのは何年後になるかと料理長が言っておりましたが」


「まぁいいだろ、食い物は美味いうちに食うに限るさ。ん…? ルナどうした? なんか震えて……」


「こん、なとこ…ろに、黒いフラ…ッグが。黒組、ルナ・ミリアル…逝きます」


 ちょいいいいいいい! そのフラッグどこから出しましたのおお?!

 2つのお山の間の谷から登場しましたよっ?!

 あぁ…フラッグを挟むお山の形があんなに柔らかく変わって……私も逝きます。

 って実況しながら恍惚に浸ってる場合じゃねぇ!


「あ、ルナさんが空中で魔力を解放し始めましたよ。空間が歪んで見えますね」


「あれはやばいだろ……。隊員全滅しねぇ?」




「ん……? なっっ!! 全員! 防御フィールドを張れええええええええ!!!」

「どうした? 空を見て何を? 白組の攻撃k………えええええええええ?!?!」

「白も赤も関係ねえええええ! 全員協力してフィールド急げえええええ!! なんで隊長が魔力解放?!」

「死ぬ気でフィールドおおお! 魔方陣も展開して効力上げろおおおお!! 死ぬ気で貼らんと死ぬぞおおおおおお!!!!」


「黒組から、の攻撃…だよ?」


「火属性か?! あれは! 隊長の得意なフレアシュートか! 水属性のフィールドに集中だあああ!」

「てか黒組ってなんだよ! 紅白戦はどこ言ったあああ?!」

「あれ…隊長の胸のところ………嘘…だろ?」

「フラッグ持って参戦してやがる…だと?!」


「火属…性、だと思っ…た? ざーん…ねん。本命は、こっ…ち。火…属性の魔力…は、フェイ…ク。『タイダルウェイブ』」


「「「んな規格外なあああああああああああ」」」





 その夜………。


「はむ…っ。はむ。あー…むっ。アルン、兎…美味し……。あむっ」


「アルン兎、好物だったのか……ルナ」


 それで目の色が変わって急に参戦したのね…隊員のみんな、俺のせいだ、スマン…!

 それにしても、流石ルナだな。フェイントの魔力を流したまま反対属性の魔法を構築するなんて、規格外にも程がある……。

 去年、若干17歳にして隊長にまで昇格。幼い頃から先代に鍛えられ、先代に匹敵するとまで言われたその魔法の実力は折り紙つき。

 稀代の天才の名は伊達じゃないってことか。


 それにしても、どう見ても18歳には見えん……。そっちの方が規格外じゃないのか?



「ご褒美…ありが…と。美味しっ」


 あぁ……もう。かわいいなぁ。アルン兎は全てルナに献上しよう。うん、そうしよう。


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