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敗北でなければ弱さでもない
抱え込んだ痛みに耐えられないのは、
君が弱いからじゃない。
呑み込んだ痛みに涙してしまうのは、
君が弱いからじゃない。
だって君はそれを呑み込んだじゃないか。
それと共に歩むことを決めたじゃないか。
君の弱い部分に優しく刺さると知りながら。
君の脆い部分が悲鳴をあげると知りながら。
君は強いんだ。
君が思うより。
痛みに耐えようと思った君は強く気高い。
涙にとどめようと決めた君は慈しみ深い。
大丈夫。
痛みと共に歩まんとする君なら。
大丈夫。
涙を一人で拭わんとする君なら。
誰かが弱いねと笑おうが、君の強さは抱えた痛みが知っている。
その虚勢が貶されようが、君の矜持は拭われた涙が知っている。
(普段は音数を優先して揃えるのですが、今回は文字数を優先して揃えました。高校時代に書いたモノを大幅改変。)




