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2話目
「同じ事があればまた僕が退治してもかまいません。しかし、その時はそれ相当の対価と協力を求めます。」
その言葉は多くの人に否定的に取られた。この国を救ったヒーローから、この国を人質に金をせびる極悪人。とはいえ、断る事もできず要求をのむこととなった。
少年が求めたものは、公共機関による他地域への総合安否確認の徹底。何十にも及ぶ避難ルートの設定と訓練の義務化。それとは別に彼が有事の際にいち早く移動する為の交通ルートの設定。そして部隊として動けるように専門部署の設立。
少年の要求の多くは的を射、その後出現した怪異の被害を大幅に減らす事に成功した。
これからする話はそうやって作られた怪異対策室の話である。
アイスが食べたい