恋の血の色
あなたの両腕がエドワアドみたいな鋏だったら
一層仕合わせだったかも知れない
あなたに傷つけられたかった
この身も心も
あたしの全てに
あなたとの愛とあなたで
痕をつけて欲しかった
こんなに綺麗な切り傷じゃなくて
めちゃくちゃにされたかった
恋をしたことさえ
忘れてしまうくらいに
腕の中で解っているの
あなたに愛情なんて無いこと
この交わりはただの惰性
それでもあたしは毎晩そこへ落ちていく
ああ本当にあなたの両腕が
鋏であったらいい
その長い指のひとつひとつが
輝くナイフであったらいい
この肌を裂いて
真赤な血を流して
ぬいぐるみみたいにバラバラにしてよ
中にのびる青い管を糸みたいに切ってしまって
その大きくて研がれた鉄で
あたしをあたしでなくして
この恋と同じに血塗れにしてしまってよ
そしてあなたがそうしたのだと
これからずっと覚えていて