秘めた思い
「お前達は2年4組の3班だったな。えーと、そのまま自分の教室に行きなさい。
荷物を置いたらすぐに体育館に移動だぞ、いいな。」
『はーい。』
4人(真央、佳絵、誉、小太郎)は言われた通り、南校舎2階の一番手前の教室に入った。
「うわー!結構ほこりっぽくない?コレを私達が掃除するのか…」
佳絵が机の上に溜まったほこりを人差し指で撫でながら、憂鬱そうに呟いた。
「ね、ね、佳絵!ちょっとこっち来て。」
真央が手招きしたのはベランダだった。佳絵は言われるがままに
ベランダに出てみた。
ベランダから下を見下ろすと、なにやら職員総出で薪のような物を運んでいた。
「なんだろ、アレ?」
二人がじーっとその光景を見ていると後ろから小太郎がひょいッと覗いた。
「あー、アレはほら。キャンプファイヤーっしょ?」
『キャンプファイヤー?』
真央と佳絵は声をはもらせて、同時に小太郎に聞き返した
「そそ。アバウトに言えば、みんなでまぁるくなって炎を囲むやつね。」
「そりゃ、アバウトすぎだろ。」
何気に話を聞いていた誉が、さり気なく突っ込みを入れた。
しかし、小太郎は誉の事はお構いなしに、緩んだ笑いを浮かべている。
「さて、問題デス。キャンプファイヤーと言えば?」
「ゲーム!」
「うーん…。歌?」
真央は眉間にしわを寄せて、真面目に考えている。
「ブッ、ブー!ちゃうちゃう。キャンプファイヤーと言ったら…。」
「ダンス…だろ?」
突然、誉が口を挟んだ。小太郎は少し面白くなさそうだったが、
誉はそんな事気にしちゃいなかった。小太郎は気を取り直して、
「大正解―!キャンプファイヤーと言ったらダンスしかないでしょ??
んでもってそのダンスといえば、フォークダンスだよねー♪」
と、いかにもと言ったようないいまわしをしながら、真央にニッコリと笑い掛けた。
(結局オチはそれかー!)
「もちろん真央チャンは俺と手をつないで踊るんだよネー?」
「冗談!誰が小太郎君となんてっ。」
真央はベランダの入り口に立ちはだかっていた小太郎を押し退け、自分の荷物を
教台の上にドサッと置くと、小太郎にもう一度体を向けた。
「私なんかを誘わなくても、そこにかわいこちゃんがいるでしょ?ね、佳絵。」
真央は佳絵に向かってパチッとウインクをした。
「なっ!真央ちゃんってば、何言ってるのヨー!」
佳絵はりんごの赤さに負けず劣らずの顔をしている。
「中内さんッスかー?真央ちゃん。」
(ズキン!)
「…おいっ、小太郎。中内さんはないんじゃないの?」
誉は小太郎に訴えるように、さり気なく言ってみた。しかし小太郎は
「はぁ?別に、なんでもいいじゃん。適当に呼んでるだけだぜ?」と、
何に気づく事なく、あっけらかんと答えるだけであった。
「まっ、やっぱり俺的には真央ちゃんの方が好みかなー、なんて。」
4人がふざけてそんな事を話していると、突然放送がはいった。
『2年4組3班!今すぐ体育館に来なさーい!!』
4人はその場に凍りついた。
「あ゛〜!そうだった!すっかり忘れてた、早く行かなきゃッ。」
次の瞬間、4人は猛スピードで体育館へ駆けて行った。
「……中内さん、か。」
「何か言った?佳絵。」
「ううん!何でもないっ。」
(真央ちゃんとは呼んでも、佳絵ちゃんとは呼ばないのね…。)
佳絵はこの頃から少しずつ真央に嫉妬を感じるようになっていたのかもしれない。
初めて後書きを書いたりなんかしてマス。
作者の李です。『李』と書いて『すもも』と読みます。
ドーゾよろしくー。
今まで文を書いたり考えたりで後書きや前書きは
書きませんでしたが、今はどーにも暇ですので、
「あ、書いてみようかなぁ?」みたいな…ね。
えー、イキナリですが今の夢は、もっともっと話が進んで
登場人物が全員出たら、人気投票がやりたいデス(笑)
どこで、どうやってやるんだっ、と、自分で自分に
突っ込みたくなりますが(笑)まぁ、とりあえず夢ですし
夢はでっかく、ということでっ。あしからず。
(『あしからず』って言葉古いなぁ、私は中2だけど、
他の人は大部分しらないと思う…)←じゃあ、書くなよ!
ま、よろしくお願いしますー。




