表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
幼い日の思い出  作者:
18/34

雨の中

(真央ちゃん…っ!ごめんね…私、私っ…!)

佳絵はキャンプファイヤー場で必死で真央の姿を探したが、真央の姿をとらえるは出来なかった。

(やっぱり…ね。こんな雨の中…もう帰ってるわ。)

佳絵がとぼとぼと学校を出て行こうとしていると、佳絵の耳に聞き覚えのある声が聞こえた。

「佳絵っ!」

振り返るとそこには、ずぶ濡れの真央がとびきりの笑顔で立っていた。

「真央…ちゃん…?」

「折角来てくれたのに…。どこ行っちゃうのさっ。」

「だって…もう…。待ってるはずないって…。私…っ。真央ちゃん…こんなずぶ濡れで…。」

「ん、別にどってことないよ。水も滴るいい女ってね。」

真央はそう言いながら悪戯っぽい目でウインクをした。

「…ごめんね…っ!私…真央ちゃんに嫉妬して、ヤツ当たりして…。ごめんなさいっ…」

「そんなっ!悪いのは私だったんだし・・・。佳絵の事考えてあげられなくて…ごめん。」

「…ひっ…く…。真央ちゃぁんっ!…真央ちゃんは私の憧れで、私も真央ちゃんみたくなれたらいいな…って思ってて、でも最近の真央ちゃんはますます綺麗になっていって…。私は真央ちゃんには不釣合いだから…。自分に引け目を感じてたの…。」

「…佳絵は佳絵のままで十分だよっ。」

「でも…だって…っ。」

「『でも』も『だって』も無し!私は佳絵の事大好きだよっ。佳絵は?」

佳絵は即答で「大好き!」と答えて、真央に抱きついた。

「…お家、帰ろっか。」

「うん…。」

「佳絵、傘持って出なかったの?びしょ濡れじゃん。」

「う〜ん…。無我夢中だったから…。雨の事なんて気にしてなかった。」

そう言って佳絵はぺロッと舌を出してみせた。

「…くぅ〜!可愛いなぁ、佳絵ってばっ!」

「なっ何言ってるのよ〜!真央ちゃんの方が可愛いくせにっ。っていうか、私よりも真央ちゃんの方がびしょ濡れじゃない。」

「これくらい大丈夫、大丈夫。それより佳絵が風邪引いたら困るしっ。」

と、真央は優しい目で佳絵を見つめながらそう言った。そして自分の持っていたタオルを佳絵の頭に被せてやった。

「う〜ん…。」

「何?どうかした??」

「なんていうか…。真央ちゃん女にしとくの勿体無いなぁって。」

佳絵は真面目そうな顔でそう言った。

「えー!何、何それ。どーいうこと?」

「うーん…真央ちゃんが男の子だったら絶対私の王子様に選ぶのになぁって。思って…。」

「褒め事ばととっていいのか微妙なとこだけど…。ま、いっか。」

それから佳絵はやけに上機嫌で真央と一緒に家に帰った。


佳絵を家まで送ってあげたあと、真央は家路一人で歩いていた。

「真央!」

「…?」

真央が振り返ると、そこには傘をさした誉の姿があった。

「誉…ちゃん。」

「ずぶ濡れじゃん!傘持ってなかったのかよ。」

「…うん、まぁ、そんなとこ。」

「んっ。」

誉は傘を真央に差し出した。

「入りなよ。」

「いいの?ありがとっ」

真央はそう言うと、誉にくっつくように傘の中に入った。

(…こんな感情に浸ってる場合じゃないのかもしれないけど…。相合傘だよなぁ…)

「ねっ、誉ちゃんっ。」

「はいっ!え…何?」

「何そんなに驚いてるの?ま、いいや。何でこんなところにいたの?」

「うっ…。」

(心配で様子を見に来たなんて…言えない…)

「っていうか、誉ちゃん佳絵の家に電話したの?」

「えっ!あ、何で知って…?」

「え、図星だったの?私が勝手に想像して。…鎌かけてみただけなんですけどぉ…。」

「……。」

「ごめ〜ん!本当にそうだと思わなくて。」

「どうしてわかったの?佳絵ちゃんに聞いたんじゃないんでしょ?」

「うん。ただ…佳絵って一押しがあると結構行動したりするから、誰かが電話かなんかで言ったのかなぁ、って思って。で、思い当たる人が誉ちゃんしかいなかったから…。」

真央はバツが悪そうに誉の表情を伺いながら、一つ一つの言葉を選びながら静かに言った。

「はぁ〜。昔から真央は直感鋭かったけど、ここまでだとは思わなかったよ…。」

「はは…。まぁ、それほどでも…。」

「いや、誉めてないから。」

(誉ちゃん何気にちゃんと突っ込んでるし…)

「ってか、勝手な事してごめん。怒ってたりする…?」

「いや、別にいいよ。逆に助かったしね。」

「…まじで?嘘ついてない??」

「こんな事、嘘つく必要ないからっ。」

「…それもそーですね。」

「誉ちゃん優しいね。」

「そんなことないけど…。」

「…誰にでも優しいのかもね…。」

「えっ…?真央、今何て言った?聞こえなかっ…」

「ううん!なんでもないっ。傘に入れてくれてありがと。じゃあね〜!」

そう言うと真央は誉を残して早々と家の中に入ってしまった。

どーも!みなさーん!すももでっす♪

いきなりですが!!登場人物のプロフ書きまーす。



 冬月 真央  *ふゆつき まお*


身長:161cm  体重:42kg

髪形:さらさらロングヘア

性格:明るい天真爛漫な子(学校のマドンナ)

家族構成:長女(一人っ子)


 旭岡 誉  *あさおか ほまれ*


身長:163cm  体重:47kg

髪形:さらさらの茶色の髪(美少年って感じ?)

性格:クールだけど実は優しい

家族構成:長男(一人っ子)


 中内 佳絵  *なかうち かえ*


身長:156cm  体重:41cm

髪形:三つ編み(セミロング)

性格:大人しいけど切れるとかなり怖い

家族構成:長女(上に兄在り)


 森脇 小太郎  *もりわき こたろう*


身長:175cm  体重:56kg

髪形:長髪(金髪に近い色に染めてる)

性格:プレイボーイのおちゃらけ者。人気者でモテル。

家族構成:次男(3人兄弟、兄と弟在り)


ふぅー結構疲れるなぁ。で、いきなりプロフ書いちゃい

ましたけど、どうしても小太郎の名字を出したかった

んですよー!一回もでたことなかったから、不自然に

だすよりもプロフ書いちゃえみたいな。

身長とかも書いてあったし、想像しやすくなるかと…。

まぁ、次話もよろしくお願いしまーす。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ