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ポーションで異世界を救う  作者: マーたん


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ポーションの店 ― ルイの新たな日常 ―

ルイとリシェルは戦いを終え、日常に戻った。

今回は“癒しのポーション店開店”を通じて、二人が誰かを笑顔にする新しい使命を描きます。


春が過ぎ、夏の光が丘を温かく照らす頃。

ルイはついに、自分だけの店を開く決意を固めた。

小さな村の丘の上、かつて自分が一人で過ごした石造りの小屋を改装し、**「ルイの癒しのポーション店」**の看板を掲げる。



店の扉を開けると、甘い薬草の香りが迎え、色とりどりの瓶が棚に並ぶ。

赤い瓶は「疲労回復」、青は「魔力補充」、緑は「心身の安定」、ピンクは「小さな勇気を届けるポーション」――

そして奥には特製の“ルイオリジナル黄金の雫”も控えている。


「ようこそ、ルイの癒しのポーション店へ。

 今日もあなたの心を少しでも軽くする薬を用意してありますよ」


ルイの声には、かつて戦場で見せた鋭さはなく、温かみだけが宿っていた。

隣でリシェルが微笑み、手作りの薬草ティーを並べる。


「ルイ、今日も忙しくなりそうね」

「ええ、でも一人じゃない。みんなと一緒に、少しずつ広げていこう」



開店初日、村の人々や旅人が少しずつ店に訪れる。

子どもたちは瓶を眺め、好奇心いっぱいに質問をしてくる。

「このピンクのポーションって、どうやって効くの?」

「飲むと、心の奥に隠れていた勇気が、少し顔を出すんだ」

ルイは笑いながら答える。


リシェルは小さなカウンターで接客を担当。

二人で手を取り合いながら、ポーションを調合し、笑顔と温もりを店に届ける。



午後になると、旅の薬師仲間が訪れ、ポーション作りのコツを交換する。

「ルイ、お前の黄金の雫、相変わらず輝いてるな」

「ありがとう。みんなに笑顔を届けるために、今日も仕込み中だ」


笑い声と香りに包まれた店の中で、ルイはふと思う。


――戦いも孤独もあったけれど、今はこうして誰かを癒すことで満たされる。

――この店は、俺たちの“新しい世界の救い方”だ。


夕方、店の外に立ち、ルイは丘の向こうの空を見上げる。

風がそっと彼の髪を揺らし、黄金色の夕陽が棚の瓶を照らす。

そこには戦いや悲しみの影はなく、ただ温かい光と希望が広がっていた。


「さあ、明日もまた、癒しの一日を届けよう」

リシェルが微笑み、二人は手を取り合った。


小さな店から始まる、新たな冒険――

それは、世界を救う“笑顔の連鎖”の始まりだった。

戦いや孤独ではなく、日常と笑顔で世界を救う。

ルイの新しい物語はここから始まります。

店を通じて、ポーションは人々の心に光を届け続ける――。

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