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竜が見た夢  作者: 無名の記録者
エピローグ
82/82

竜が見た夢

 遥か昔、ひとりの姫と、一匹の竜がいた。

 竜の名は〈ヴェルゼオン〉。

 あまりに大きな体ゆえ、空を飛ぶこともできず、孤独に生きていた飛竜である。


 姫リュミナは、世界を覆う瘴気を嘆いた。

 その声を聞いた竜は、ただ優しく言った。

「ならば、この大きな体で背負おう。人の代わりに、すべてを」


 けれど、瘴気は重すぎた。

 竜は蝕まれ、姫はその誤りに気づいた。

 どうにか助けたくて、祈りを込めた首飾りを作り、知を尽くした。

 だが叶わず、彼女は子孫へと願いを託した。


 やがてこの物語は歪められ、

 姫は“竜を封じた”と語られ、竜は“災厄”と呼ばれた。


 けれど――それでも残った真実がある。


 リュミナの願い。

「いつの日か、この竜を救ってほしい」

 その祈りは、ヴェルゼオンの名に宿り、

 時を超えて人の心に残り続けた。


 瘴気は消えない。

 だが、もう誰か一人に押しつけるものではない。

 人は支え合い、共に未来を築こうと歩み出す。


 澄んだ空、透き通る水、笑い合う子供たち。

 それは、竜と姫が夢に見た世界。


 ――竜は夢を見ていた。

 姫と共に願った、本当の未来を。

 そしてその夢は、今、この世界に確かに息づいている。

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