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陽菜×見守る

「悟、バイタル値は?」


「安定してます」


 悟の担当している子が緊急オペを終えてNICUへ戻ってきた。


「陽菜先輩」


「なぁに?」


「担当が先輩だったら違っていたんでしょうか?」


 自分が独り立ちして、担当している子が急変したのが初めてだったからか、こんな事をつぶやいた。そこは先輩看護師として後輩のフォローをするのも役目だと思い声をかける。


「悟、ドクターが最善を尽くした。完璧なオペだった。そしたら私たち看護師はどうするの? 

何をしてあげるの?」


「何をするって……」


 私も新人の頃、真智先輩に言われた事を、心に刻み今ここにいる。だから今度は私から悟に言ってあげたい。


「患者の力を信じることだよ。さっちゃんは今一生懸命頑張ってるよ。なのに悟が不安になってたら、さっちゃんも不安になっちゃうでしょ」


「陽菜先輩」


「悟は、ひとりじゃないよ。私たちがついてるから。いつでも頼って良いんだから」


「ありがとうございます」


 悟の表情が変わった。もう迷いがないようなスッキリした顔をしている。



「さっちゃん、オムツ替えようね。スッキリしましょうねぇ」


 あれから悟は、さっちゃんの回復を信じて何をするにもきちんと話しかけながら処置等をしている。


 悟の信じる力に応えるように、さっちゃんは驚くような回復をみせ、お家に帰れる日も近いとドクターから言われている。


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