表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
21/146

陽菜×兄②

 弥生先輩が、ニヤニヤしながら隣に来ると、私を見つめて話しかけてくる。


「ひぃ〜な〜ちゃん、誰かなぁ。今のイケメンさんは?」


「えっ? イケメン!? そんな人どこかにいましたか?」


「またまた照れちゃって。今話してたイケメンさんよ。彼氏なんでしょ?」


「えぇ〜! 陽菜ちゃん彼氏来てたの!? 見逃したぁ!」


 私達の話を聞いていたのか、真智先輩が声をかけてきた。


「彼氏はいませんよ」


「じゃあ今のはだぁれ? 陽菜ちゃん」


「兄です」


 ふたりの先輩が食いついてきた。


「陽菜ちゃんのお兄ちゃんってイケメンじゃん」


「ねね、彼女いるの?」


「普通です。彼女は知らないです。離れて暮らしているので」


「お兄さん、何してる人?」


 なんか、グイグイくる先輩ふたり。


「製薬会社で営業だったかな」


「なんで帰しちゃったの?」


 えぇ〜。何で私怒られてるの? おかしくない? しかし、なんだかんだで平和な病棟だと思う。申し送りも終わり、日勤帯の看護師から夜勤帯の看護師へと引き継がれた。


 お兄ちゃんに連絡入れなくちゃ。アプリを開き、お兄ちゃんを呼び出すと、文字を打ち送信する。さぁ着替えようと思ったと同時に、スマホの着信音が鳴る。アプリを開き確認すると。


(お疲れ〜。病院横のコンビニの駐車場においで〜)


 早っ。お兄ちゃんいつから居るんだろう。まっ良いか、ご飯ご馳走になりにいこう。


 ただの食事会で終わらないことを後から嫌というほど味わうなんて、今の私にはわからなかった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ