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俺が入院しているスキに俺の実家がRPGの舞台になっていた件について外伝~あれから君は~  作者: 時田総司(いぶさん)
第三章 チート級伝説級

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第十五話 in the 神殿 with 松本's

「へぇー、松本さんは高校生なんスか。てか、敬語止めて良い?」


「好きにしろ」


「おっしゃー、フレンドリーに行くぜぇ。そっちのイブキちゃんは……小学生?」


「あぁん!? アタイはもう、中学生だオッラーン!!」


「痛い痛い。つねるの止めて、イブキちゃん」


タクヤと松本、イブキが会話をしながら神殿へと向かっていた。


その後ろで――、


(タクヤ、なんであんなに仲が良いんだ? 初対面であのメンツ……普通じゃ、一言話し掛けるのにもはばかられるのに……)


ケンジが三人の様子を見つめながら、トボトボと歩いていた。




数分後――、




「あっ!」


「ん?」


「おっ」


「!」




タクヤ、松本、イブキ、ケンジは、見通しの悪い砂漠地帯に佇む、神殿を目の当たりにした。そしてその入り口に、文字が刻まれた石碑が存在していた。


「なぞなぞの石碑――。俺、コレ永遠に苦手なんだよなー。松本君、イブキちゃん、コレ分か……」




「アタイに任せな!!」




「!?」


タクヤが例の石碑 ※(俺実本編参照)について、松本とイブキに質問しようとしていると、その言葉を遮る様にイブキが声を上げた。


「ポチッとな!」




「ゴゴゴゴゴゴゴ」




『神殿への扉が開いた』


「!? なぞなぞ読む前から答えが分かってる!?」




「タクヤ」




「!」


タクヤが驚愕していると、ケンジが声を掛けてきた。


「因みに俺も、この答え分かってるからな」


「そして因みに俺も――、だ。タクヤとやら」


松本も、口を開いた。


「っは!!」


「お前、頭弱いだろ?」




「ガビーン! ガビーン! ガビーン! ガビーン!」




ケンジの心無い一言で、タクヤは止めを刺された。


『タクヤ、HP:0 /273、タクヤは倒れた』


「あっ、お前……勝手にくたばるな!」


「ケンジとやら、このタクヤとやらはこんなに弱いのか……?」


「アタイの回復魔法で、回復させてやるぜ!!!!」


遠のいていく意識の中で、ケンジ、松本、イブキの声が微かにタクヤには聞こえていた。




「ぷーわぷーわぷわぷーわぷー、キラ☆」




『タクヤ、HP:273 /273、タクヤは復活した』


イブキの回復魔法で、見事に生き返ったタクヤは決して重くはない頭を下げられるだけ下げて、イブキに礼を言った。


「イブキさん! あらざーっす!!」


「そち、顔を上げい」


「はっ、ハイ!!」


タクヤが顔を上げると、イブキが逆に頭を下げながらこちらに右手を差し出していた。


「お礼はいいから金をくれ!!」


「イブキさぁん!! 俺達も無いから、ここに来たんです!!」


タクヤは内なる事情を、切実に語っていた。


「タクヤ! ちんたらやってないで入るぞ!!」


「あっ、ハイー。ケンジさん」


そしてケンジに対して何故か敬語になる、タクヤだった。




『第一の部屋――』




その部屋にも、石碑があった。


「またかよー、クッソ。えーっと何々?『りんご、イチゴ、キウイ、バナナ、桃、ナシ、ブドウ、みかん、メロンが徒競走を行い……』」




「キウイ!!」




「はっ!?」


イブキが早押しクイズさながらにキウイの石板を押した。


「いっ……イブキちゃん!? コレは遊びじゃないから(ゲームだけど、遊びだけど!)そんなにテキトーにやっちゃあ……」


タクヤがあたふたしていると、ゴゴゴゴゴという地響きが鳴り、神殿の壁面が横に開いていった。


「え? マジ?」


「旅の者よ、落ち着くのじゃ。そして見よ、真の敵の姿を……!!」


「! 第二の部屋か……!?」


そこにはギガゴーレム達が居た。松本が吠える。


「タクヤとやら! ケンジとやら!! コイン稼ぎの為、戦うぞ!!!」


「アタイも居るぜ!!」


イブキも吠えたが、




「……」


「……」




タクヤとケンジは一つの疑問に辿り着く。






((この子……戦えんの!?))






しかし戦いは目前に迫っており――、




『ギガゴーレム達が現れた!!』

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